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GPT-4超えとウワサのClaude3を使ったビジネスで使える活用事例を紹介
新しいサービスを使えば使うほど今までのやり方の陳腐さを実感する生成AI。今回はChatGPT超えと言われているClaude3。自然な会話のやり取りだけでもビジネスシーンですぐに使えるアウトプットを出す衝撃を実感してほしい。
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テツメモ|tetumemo
2024/03/18

昨年、2023年3月14日にChatGPT-4が日本でも使えるようになり衝撃が走りました。

最近では、そろそろChatGPT-5が出てくるのでは?とウワサもされています。

一方で、生成AIまわりの競争は激しく、Microsoft Copilot、Google Gemini、Meta社のLlama 2、フランスのMistral AI、AnthropicのClaudeなど、様々なサービスが台頭してきています。

Magnificent 7」と言われている各社の投資合戦も激化しています。

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※出典:【株価直結】生成AIの「勝ち組勢力図」を一挙おさらい


そんな中、GPT-4の出現依頼、久しぶりに衝撃を受けたのが「Claude3」の登場です。

日本語の理解とアウトプットがとても自然で、精度も高い、しかもAIっぽさが感じられないので結果を”ほぼそのまま”使える印象です。


今回のニュースレターでは、毎日Claude3を使い倒している中で、ビジネスで使える事例をピックアップして紹介します。


Claude3は使いすぎると使用制限がかかりますが、基本的に無料で使えます。

ぜひこちらのリンクからClaude3を立ち上げて、実際にプロンプト入力してアウトプットの高さを実感してほしいです。


💬話題のClaude3とは?

※前回紹介したおさらいと追記です。

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Claude3は、Anthropic社が開発した最新の大規模言語モデルで、GPT-4を超える性能と、安全性の高さで注目されています。

💡Claude3の能力

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  • GPT-4と比較して、学術ベンチマークで同等以上の性能
  • 最大20万文字の入力を受け付けられる
  • 3つの異なるモデル構成(Haiku、Sonnet、Opus)
  • 安全性と信頼性を重視した設計


📑Claude3の3つの異なるモデルとは?

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https://www.anthropic.com/news/claude-3-family


  • Claude 3 Haiku
  • Claude 3 Sonnet
  • Claude 3 Opus


無料で使えるモデルは「Claude 3 Sonnet」となっています。それでも上家によってChatGPT-4を超えた能力を持っています。


Claude3は人間とのナチュラルな対話を実現する対話型AIです。テキストの文脈を適切に捉えながら、人間らしい会話ができます。また、倫理観や価値観を持ち、安全性とプライバシーを重視しています。幅広い一般常識や知識を有しており、質問への回答能力に優れています。


■Claude3を使ってみる ↓

https://claude.ai/login


💡Claude3の特徴

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Claude3の特徴としてポイントは2点

  1. テキスト機能
  2. 視覚能力


Claudeはテキスト処理と理解に優れており、画像も詳しく分析する”目”も持っています。

つまり、画像やPDFをアップロードして、定性・定量数字やグラフや表など細かく理解・解釈して分析することもできます。


💬Claude3のテキスト機能

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出典:Anthropicユーザーズガイド:ユースケースと機能

🥽Claude3の視覚能力

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出典:Anthropicユーザーズガイド:ユースケースと機能

詳しくはAnthropicの公式ユーザーズガイドから学ぶことができます。


Anthropicユーザーズガイド

Claudeについて

💬実際にClaude3が出力したアウトプット例

ここでは、SNSでもClaude3のアウトプットで話題を呼んだ事例を紹介していきます。

Claudeと他のLLMとの比較



Claudeによる高性能な翻訳


Claude3にアニメーションを作成してもらう

Claude3をエンタメ的に使う

📊【コピペでOK】Claude3に決算書を分析させ、経営層向けのレポートを作成する方法


決算書はその企業の健康診断書であり、しっかり内容を読み取ることができれば、はじめて訪問する企業の担当者に会ったときでも、自信を持ってコミュニケーションを取ることができます。


一方で、決算書を読み込む時間がない人がいるのも事実


そんな時こそ生成AIの出番です。

戦略コンサルトの新人が任されるようなリサーチ業務級の仕事を、Claude3を使えば数分で出力されます。

実際にPromptを入力していきましょう。


💬Claude3へ入力するプロンプトの流れ

今回のステップはこちら


  1. アウトプットの資料は”誰向け”なのか決める(今回は経営層向け
  2. 決算書をどのような論点で分析すれば良いのかClaude3に聞く
  3. 分析の論点をベースに経営層向けレポートとして仕上げてもらう


■プロンプト①

あなたは自動車業界のリサーチャーです。決算短信を分析する際の論点を10点上げて下さい

■アウトプット①

Claude3-2.png

自動車業界の決算短信を分析する際の主な論点は以下のようなものが考えられます。

1. 売上高の推移と要因分析
- 地域別・車種別の売上動向
- 為替の影響
- 販売台数と平均販売価格の変化

2. 原価率と収益性の変化
- 原価構造の変化(材料費、人件費、その他経費)
- 生産効率と経費削減努力
- 利益率の改善余地

3. 研究開発費の水準と効果
- 次世代技術(EV、自動運転等)への投資
- 開発パイプラインと新製品ロードマップ

4. キャッシュフロー状況
- 営業CF、投資CFの動向
- 設備投資計画と資金調達計画

5. 財務健全性と資本政策
- 有利子負債、自己資本比率の状況
- 配当性向、自社株買いの動向

6. リスク要因の分析
- 原材料価格、為替、地政学的リスク
- 競合他社の動向と影響

7. 中期経営計画の進捗
- 収益目標、コストダウン目標の達成度
- 事業ポートフォリオの再編状況

8. ESG経営への取り組み
- 環境対応(CO2排出削減等)
- 働き方改革、ダイバーシティ推進

9. 海外事業の動向
- 新興国における成長性
- 現地生産体制の整備状況

10. 経営者の問題意識と方針
- トップメッセージから読み解く課題認識
- 今後の事業戦略の方向性

以上が自動車業界の決算分析で重視すべき主な論点になりますが、個別企業の事業特性に応じて重点は変わってくるでしょう。


■プロンプト②

上記論点で添付の決算書を分析し、経営層向けのレポートとして出力してください。​

※こちらの「トヨタ自動車㈱ (7203) 2024年3月期 第3四半期決算短信(15P)」をClaude3に添付します。


15Pの資料には定量データが多く書かれており、これを一瞬で読み解くにはかなり大変です。


それをClaude3にお願いすると・・・ >>>


■アウトプット②

Claude3-3.png

経営層向けレポート

1. 概況
20243月期第3四半期連結累計期間の業績は、世界的な需要回復に加え、為替の円安影響もあり、営業収益が前年同期比23.9%増の34227億円、営業利益が同102.1%増の42,402億円と大幅な増収増益となりました。自動車事業が円安効果や営業努力により大きく伸長したほか、金融事業でも好調に推移しています。

2. 地域別営業概況
(1) 日本
営業収益は14,773億円(前年同期比11.6%)、営業利益は9,233億円(112.6%)と増収増益となりました。需要回復と円安効果が貢献したほか、原価改善努力も奏功しました。

(2) 北米
営業収益は56,268億円(前年同期比22.8%)、営業利益は11,041億円(61.5%)と大幅な増収増益となりました。為替の円安影響に加え、RAV4などの人気車種の販売が好調でした。

(3) 欧州
営業収益は15,207億円(前年同期比31.5%)、営業利益は2,274億円と大幅な増収増益となりました。為替の円安に加え、ヨミュールやAYGOなど主要車種の販売が伸長しました。

(4) アジア
営業収益は23,713億円(前年同期比8.6%)、営業利益は1,031億円(前年同期比64.3%)と増収増益となりました。インドネシアやタイ、インドなどでの需要回復が寄与しました。

3. 事業別営業概況
(1) 自動車事業
営業収益は315,118億円(前年同期比23.9%)、営業利益は48,691億円(141.2%)と大幅な増収増益となりました。為替の円安影果に加え、原価改善や営業努力が奏功しました。

(2) 金融事業
営業収益は25,110億円(前年同期比25.9%)、営業利益は1兆726億円(57.1%)と増収増益となりました。金融残高の積み上がりや金利上昇に伴う金融収支の改善が寄与しました。

4. 財務健全性
親会社の所有者帰属持分比率は38.7%と高水準を維持しています。営業キャッシュ・フローも27,861億円と順調に資金を生み出しています。財務基盤は引き続き健全であると評価できます。

5. 通期業績見通し
通期の連結業績見通しは、営業収益435,000億円(前期比17.1%)、営業利益49,000億円(79.8%)、親会社所有者帰属当期利益45,000億円(83.6%)を見込んでいます。為替の円安影響に加え、販売台数の増加や原価改善努力などが増益要因となっています。

以上のように、20243月期第3四半期連結累計期間は大幅な増収増益となり、通期業績見通しも期初予想を上方修正しました。今後も為替動向や原材料価格、地政学的リスクなどに注視する必要がありますが、現時点では当初計画を上回るペースで推移していると評価できます。


いかがでしょうか?

15Pにビッシリ書かれていた定性・定量データの内容も、指示した論点にそって詳細にアプトプットしてくれました。

また、読んでみると日本語の表現に違和感もなく、非常に読みやすいです!


これでも十分なアウトプットですが、もっと読みやすくするコツがあります。


それは・・・・