GPT-6 Astraの実例から、仕事の資料づくりへ。デジタル庁のデザインシステムでスライドを作り、赤枠で修正を依頼→パワポ化までできるSkillsキットを配布

「3枚目の右下の、あの数字を大きく」。AIに直したい場所を説明するのは面倒ですよね。画像を囲んで一言書けば修正を頼める赤枠レビュー盤を作りました。GPT-6 Astraの実例と公式ガイドを紹介し、デジタル庁のデザインシステムでビジネスで使えるスライドを作り、パワポ化までできるSkillsキットも配布。原稿を渡して、見て直すところまで一緒に試せます

こんにちは!テツメモです。

9月5日の朝、CodexにGPT-6 Astraが来ていて、トークン燃やしまくりでした!

前日にXでOpenAIの発表を紹介してから、GPT-6 Astraの海外の制作デモを眺めていたんです。家の間取りを考えて、3Dにして、その家の中を歩けるようにする。しかも、家具や照明だけでなく、コーヒーマシンまで動いていました。

これはだいぶヤバいモデルになっているな

そのデモを紹介したとき、私が驚いたのは、絵のきれいさだけではありませんでした。設計して、作って、別のソフトへ持っていって、確かめて、直す。ソフトをまたぐたびに人が引き継いでいた作業まで、AIが進めていたんです。

それが自分のところにも来た!これは週末、試したくなっちゃいますよねっ!

実際にゲームを作ってもらったら、ブラウザで翼竜に乗って、遺跡の上を飛べるものが出てきました。半信半疑だったんですけどね、、、。ただ、途中で利用制限に達し、使用制限リセット券も1枚使っています。

で、今回はすごいものが出た話と、使ってみて分かった消費の話は、両方しておきたいです。

そして、この週末にもう一つ、仕事で使うならこちらも良いな、と思ったものがありました。デジタル庁が公開しているデザインシステムです。

ものすごくざっくり言うと、文字の大きさや色、余白、画面の部品などを、どう使うかまでまとめたものです。これをAIが参照できる形で渡して、前回の記事をスライドにしてみました。

スライド化した記事 ↓

動くLINEスタンプ、気になっているけど時間が取れない方へ。Claude CodeやCodexで、絵を1枚も描かずに作る制作Skillsキットを配布します

今回は、この2つをつないでお届けします。話題のGPT-6 Astraで何ができるのかをキャッチアップしつつ、私たちが普段使う資料づくりへも活かす方法としてまとめました。

スライドの仕組みを組んだのはClaude Codeです。出来上がったものには、直したい場所を赤枠で囲み、コメントを付ける機能も付けました。「右上の、あの部分をもう少し、、、」と説明しなくてよくなるだけで、メチャ便利なんですよ!

この注釈機能も、今回の配布キットに入れました。「3枚目を直して」と番号で頼むことも、直したい場所を赤枠で囲んで一言添えることもできます。どこを指しているか説明する手間ごと減らせるので、ぜひ使ってみてほしいです!

後半は、Claude CodeやCodexで使うスライドSkillsキットを中心に、原稿を渡すところから、出てきたものを直し、自分の仕事に合わせて改変するところまで扱います。

この記事で解決したいこと

asset_j3guwymee_1788971255869.png.webp

「Astraがすごいのは分かった。でも、自分の仕事で何を頼めばいいの?」

「AIにスライドを作ってもらっても、毎回見た目が変わってしまう」

「直したい場所は分かるのに、それを文章で伝えるのが面倒」

最後の一つ、私は最初画面の部分に番号を付ける方法を使っていました。

それが赤枠と注釈に変わって、直してほしい場所を指すのが楽になりました。

AIに何でも頼めるようになるほど、何を渡して、どう直してもらうかが気になります。今回の記事では、その途中のやり取りも含めて見ていただきたいです。

💡 この記事で手に入るもの

  • GPT-6 Astraの公式情報と、実際に動いている事例の見方
  • 私が試した依頼文と、使ってみて分かったこと
  • デジタル庁が配っている素材の中身と、スライドに使う理由
  • 記事をスライドにした実録と、場所を囲んで修正を頼める赤枠レビュー盤
  • スライドSkillsキットの使い方と、自分向けの改変の頼み方

🎯 この記事を読んでほしい人

  • 新しいAIを、普段の仕事でも使ってみたい方
  • 👑 スライドの中身より、見た目の調整に時間を使っている方
  • 作った資料を見ながら、AIと一緒に直していきたい方

📝 tetumemoのLP紹介

image.png.webp

ニュースレターの記事が130本を超えてきて、「あの記事どこだっけ」と自分でも探すのに苦労するようになったのがきっかけで、過去記事が探しやすい自分のポートフォリオサイトを作りました。

今では課題やテーマから過去記事や配布物を検索できるようになっていて、今回のように「以前のスライドの記事、どこに書いたっけ」と思ったときの道しるべになっています。

🔗tetumemo.com(ポートフォリオサイト)

📝 オススメの教材を紹介

image.png.webp

AIカンパニーを構築する際に、その道のプロを教材を購入してリクルートしてきました。今では顧問として毎日相談しています。

そんな教材ですが、購入前にどんな内容なのか、そして自分でも活用できるのか不安だと思います。その不安を解消するために、私が先に購入して、試して、実際に使ったノウハウを紹介する記事を掲載しています。

🔗テツメモが実践した教材紹介

今回の記事も教材なしで完結します。

教材から専門家を招き入れるというやり方そのものは、少し前の記事で詳しく書いています。

Fable 5解禁の7日間で、Brainの教材から専門家を5人ヘッドハンティングして、約20分でAI組織が完成。Fable 5の7日間の実行ログをシェアします

私の場合、自分の専門外のSkillsは「買う」ようにしています。もちろんAIがあれば自分で作ることもできますが、他の方がトークンを燃やし試行錯誤して作り上げたSkillsを購入したほうが圧倒的に早いです。つまり時間を買ってます。

気になる教材があれば、ぜひこちらもチェックしてみてください。

🔗テツメモが実践した教材紹介

🎙️ AI音声でキャッチアップ

「文章を読む時間がなかなか取れない」という方のために、記事の内容をAIが対話形式で解説してくれる音声を、記事公開後に用意します。通勤中や家事をしながら、まずは全体像をつかんでいただけます。

私のSpotifyをフォローしていただければ通知が届きますのでチェックしてみてください。

💡 GPT-6 Astraは、何が変わったのか

GPT-6 Astraは、OpenAIが発表した新しいAIモデルです。文章で返事をするだけでなく、調べる、コードを書く、PCを操作するといった力を組み合わせ、複数の手順が必要な仕事に取り組むモデルとして紹介されています。

発表時に私がまとめた紹介ポストも置いておきます。公式発表の内容と、仕事で見るときに気になった点を続きの投稿で整理しています。

AstraでのPC作業の活用例をまとめた投稿画像

この画像はOpenAIの公式動画をLilysAIインフォグラフィック化しました。ザックリとGPT-6 Astraの魅力をキャッチアップしてみてください!

名前が増えると、まずそこで迷いますよね。「ChatGPTなの? Codexなの? Astraなの?」となるので、今回使う範囲で整理しておきます。

AstraはAIの名前、Codexは今回それを使う作業場所です

今回、私がAstraを使ったのはCodexです。AIモデルを選ぶところにGPT-6 Astraが出てきて、そこから依頼しました。

同じ「スライドを作って」という依頼でも、AIが文章だけを返す場所なのか、ファイルを読んだり作ったりできる場所なのかで、任せられる作業は変わります。ブラウザやソフトを操作するには、AIがそれを使える環境も必要です。

なので、この記事に出てくる「Astraでできた」は、モデル名だけでなく、どの場所で何を渡したかとセットで見ていただくと分かりやすいです。私がCodexで試したこと、Claude Codeで作ったこと、ほかの方が公開している実例は、その都度分けて書いていきますね。

作業の途中も、AIに頼める範囲が広がっています

OpenAIの公式発表では、フォーム入力や調査、文書づくりに加えて、専門的なソフトを使うデモも紹介されています。

ここで私が面白いと感じたのは、AIが出した答えを人が別のソフトへ移す、その手間まで変わってきたことです。

たとえば、「この資料をプレゼンにしたい」という仕事。文章を要約してもらったあと、見出しを並べて、図を入れて、文字が収まるように調整する。出来上がったものを開くと、今度はグラフの文字が小さい。直したら、別の場所がずれた。

この地味~な資料づくりって、往復に時間を取られませんか?

もちろん、これまでもAIでスライドは作れました。私も以前からデザインの型を用意して使っています。今回急に、資料づくりがゼロから可能になった、という話ではありません。

先ほど紹介した家の3Dデモも、その一つでした。

家を作っているので自分には関係ない、と思うかもしれません。でも、私が見ていたのは家そのものより、設計から動作確認までをどう進めているかでした。これを資料づくりに置き換えたら、どこまで任せられるだろう。そこが気になったんです。

今回は「こちらの基準に合わせる力」に注目しました

公式発表の仕事向けの説明には、既存のテンプレートや、文章・見た目のスタイルに合わせた成果物づくりが挙げられています。

これ、ビジネスで使うときには嬉しい方向ですよね。毎回まったく違うデザインを考えてほしい場面もありますが、社内報告や営業資料なら、前の資料と並べて違和感がないほうが助かることも多いです。

ただ、「いい感じに作って」と言うだけで、こちらが頭の中に持っている基準まで伝わるわけではありません。青をどこに使うか。どの文字を大きくするか。まとまりを余白でどう示すか。自分でも言葉にしづらい部分があります。

そこで今回、デジタル庁のデザインシステムが出てきます。AIに参照させられるMarkdown形式の資料が公開されていて、文字や色、余白の基準を一式で渡せるんです。

image.png.webp

今回のスライドは、その素材をもとにClaude Codeで作りました。Astraだけにしか使えない素材ではありません。AIが変わっても、渡す基準を持っておける。ここは、両方を使っている私にはありがたいところです。

そして、基準を渡したあとも、実物を見て、直したいところに注釈を付ける。私の場合は、そこまでつながって、ようやく使いやすくなりました。

公式のGPT-6 Astraプロンプトガイドにも、AstraはSkillsや指示書の影響を強く受けるため、それらを見直すことが勧められています。以前のAIに合わせて足した指示が、今も必要とは限らないんですよね、、、。

新しいモデルを選んだら、渡すものも見直してみる。今回のスライドづくりは、その具体例として、出来上がったものと直した過程を一緒にお見せしたいです。

🔗デジタル庁:ドキュメント・アクセシビリティガイドライン(Markdown)

🎮 世界の実例を見て、私もゲームを作ってみました

asset_gpnq8eo3e_1788971255869.png.webp

もう少しGPT-6 Astraの話題を掘り下げます。

GPT-6 Astraの制作例をまとめたとき、私が選んだ条件は3つでした。動いている画面があること。仕事・創作・研究のどれかにつながること。できれば、プロンプトや手順が残っていることです。

すごい事例だけを見ても、「で、自分は何を渡せばいいの?」が分からないんですよね。完成品も見たいですが、どう頼んで、どこを直したのかまで分かると、自分の作業に置き換えやすくなります。

ここでは、使い方の違いが見える3例を取り上げます。最後に、私が実際に頼んだゲームの依頼文もそのまま置いておきますね。

1つ目:家の間取りから、歩ける3Dの家を作る

冒頭で触れた家のデモは、Thomas Ricouardさんが制作過程を公開しています。OpenAIの公式記事にも、最初の家から、部屋や家具を増やしていく経過が載っています。

使っているのはBlenderという3D制作ソフトと、Unreal Engineというゲームなどを作るソフトです。名前を覚える必要はありません。ここでは「立体を作る場所」と「その中を歩けるようにする場所」が別、と捉えていただければ大丈夫です。

面白いのは、一度出てきた家を眺めて終わらず、途中で要望を足しているところでした。間取りを広げ、家具を作り、照明や生活用品を加え、見た目を確かめて修正する。その過程が制作記録として残っています。

私が紹介した投稿でも触れましたが、最後にはコーヒーマシンまで動いているんです。家を歩くだけでなく、そこにあるものを操作できる。そこまで作るのか、と驚きました!

ここを仕事に置き換えるなら、部屋の配置や店舗の案を、静止画とは違う見せ方で相談できそうです。もちろん、このデモは建築の安全性や施工できることを証明するものではありません。私が見ているのは、案を形にして、人に見せながら直す方法のほうです。

2つ目:自分で描いた線画の、色塗りを任せる

たい焼き太陽さんの例は、入口が違います。AIにゼロから描かせるのではなく、ご自身が手で描いた線画を渡し、ペイントソフトで塗ってもらったと紹介されていました。

ご本人の説明では、レイヤーの作成、拡大、ペンの選択までAstraが操作したとのことです。使っていたのは、イラスト制作でおなじみのCLIP STUDIO PAINTでした。

この分担、いいですよね。

自分で描いたものを渡して、作業の一部を任せる。全部をAIに置き換えなくても、自分が残したい部分と、手伝ってほしい部分を分けられます。

資料づくりでも、伝えたい中身やラフまで自分で用意して、整えるところをAIに頼む、という使い方はしやすいと思います。「AIに頼むなら、全部任せないと意味がない」なんてことはありません。

なお、こちらは投稿者が公開した実例です。私が同じソフトで再現したわけではないので、自分の実演とは分けて見てください。

3つ目:複雑な仕組みを、操作できる説明にする

モデルや画像を作る例の中で、説明資料に近い使い方として気になったのが、Dilum SanjayaさんのV8エンジンの可視化です。

ご本人は、Astraに「詳細で、操作できるV8エンジンの可視化」を頼んだと投稿しています。エンジンのような複雑な対象を、文章だけとは違う形で見せる例です。とってもイメージしやすい!

こういうものを見ると、私は「自分が説明する側だったら、何に使えるだろう」と考えます。製品の構造、設備の動き、研修で説明する仕組み。相手に頭の中で組み立ててもらうより、見せたほうが伝わりやすいものってありますよね。

ただ、毎回3Dを作る必要はないとも思っています。表が1つあれば分かる話なら、その表で十分です。今回のスライドでも、「何を作れるか」を並べるだけでなく、「何を伝えたいか」に合わせて使いたいんです。

もっといろいろ見たい方へ、動画付きの実例20選と、PC・ソフト操作の追加事例集も置いておきます。後者の末尾にはAstraとの比較対象である別AIの投稿も含まれるため、投稿元のモデル名まで見てください。この章では、Astraと確認できたものを選んでいます。

そして私も、翼竜で遺跡を飛ぶゲームを頼みました

私が試してみたくなったきっかけは、野生の男さんの投稿でした。GPT-6 Astra Proにパンツァードラグーン風のゲームを頼んだ例で、ご本人は24分で出てきたと書かれています。

半信半疑でしたが、私もCodexで使えるようになったAstraにお願いしてみました。

私が使ったのは「GPT-6 Astra」の「極高」です。1段階低めの推論能力設定。

実際に投げたプロンプトはこちら ↓

WebGLでパンツァードラグーン風の、遺跡上空を翼竜で進む今風シネマティック・レールシューターの第1エピソードを作って納品して。ブラウザで遊びたい。
実施前に保存先ディレクトリと計画を提示して

WebGLは、ここでは「ブラウザで3Dのゲームを動かすための仕組み」くらいの理解で大丈夫です。レールシューターは、決まったルートを進みながら狙って撃つタイプのゲームです。

私が頼んでいるのは、遺跡の上を翼竜で飛ぶゲームを作って、ブラウザで遊べる状態で渡してほしい、ということ。それと、作り始める前に保存先と計画を見せてほしい、ということです。

Vibe Codingのコツはいきなり実装させないこと。最初は計画のみ出力!そして実装はレベルを少し落としたモデルにお願いしてみる

まず計画が出てきて、そのあとに私が渡した言葉も、投稿に残っています。

あなたにすべて任せます。まずは世界を驚かせましょう!

いま読むと、なかなか大きく出ていますね、、、。そのときの投稿にも「あとは全部おまかせ!」と書いていました。

出てきたのは、眺める動画ではなく遊べるものでした

私が結果を投稿したときには、「20分くらいでこれをポン出し」と書いています。出来上がったものは、ブラウザで実際に動かして遊べました。かなり感動しますよ!

✅️実際に出てきたゲームです ↓

ただ、ここは成功した部分だけ見せると、話が変わってしまいます。

📢ここ、試行錯誤したポイントです:1回の利用枠では実装が終わらず、リセット券を1枚使って完成させています。続く投稿では、「200%使って1つのゲームを作ってくれました」とも書きました。

なので、私の結果を「少しの利用量で、一度も止まらず20分で完成した」とは読まないでくださいね。短い依頼文からここまで作れることには驚きましたが、利用量もしっかり消費した実験です。

「作れるのは分かった。でも、毎回この勢いで使って大丈夫?」という話にもなりますよね。私もその後、推論の設定や高速モードを見直す話を投稿しています。

ゲームを作ることに興味がない方も、この「自分の言葉で頼み、出てきたものを触る」というところは、普段の仕事へ持っていけると思います。

私の場合は、そこから記事をスライドにする仕組みもClaude Codeで作りました。使うAIを一つに決めるより、今ある原稿やデザインの基準を渡して、実際に何が出るかを確かめる。ゲームとスライドでは作るものは違いますが、その進め方は身近なところでも試せます。

🔧 Astraには、どう頼むと仕事が進むのか

asset_nfjpny53l_1788971255869.png.webp

Astraを選んだら、推論の設定を一番上にして、あとはお任せ。

私も最初はそんな使い方でした。9月7日の投稿には「ここ数日、Astra最大で使ってて、メチャ減りが早かった」とポスト。その時点で、もう2回リセットしていました、、、。

性能が上がったら、全部を最大で動かしたほうがいい。

最初はそう考えたくなりますが、私が見直したかったのは「何をどこまで任せるのか」のほうでした。調べ物をしてほしいのか、案を出してほしいのか、それともファイルを作って動くところまで進めてほしいのか。ここが曖昧だと、よく考えてくれても、欲しかった場所に着かないことがあります。

そんなときに読みたいのが、OpenAIの公式プロンプトガイドです。難しい呪文を覚えるというより、Astraがどう振る舞いやすいかを知るための説明書として読むと、普段の頼み方にもつながります。

公式が挙げる5つの傾向と、私ならこう頼みます

公式の説明を、私たちがAIに仕事を頼む場面に置き換えてみます。ここで挙げる依頼の考え方は、公式の傾向を読んだ私の使い分け案です。

1つ目は、確認のために止まることがあります

公式ガイドでは、結果に影響する不明点を質問しやすい傾向が説明されています。こちらは最後まで進めてほしいのに、AIは相談したほうがよいと思って待っている。そういうずれが起きるんですね。

たとえば、社内報告の原稿があり、スライドのたたき台が欲しい場面です。枚数や並び方まで自分で決めていなければ、「通常の判断は任せるので、まず案を完成させてください」と伝えられます。逆に、お客様へ送る、公開するという判断まで任せたいわけではありません。

作るところは進めてほしい。外へ出す前には見たい。その2つを最初に分けておくと、AIも待つ場所を判断しやすくなります。「全部やって」だけより、自分の働き方に近づきそうです。

2つ目は、以前の指示にもよく従います

Skillsや指示書の影響を受けやすいことも挙げられています。Skillsは、AIへ毎回伝える手順を、ファイルにまとめたものです。使い慣れた指示が残せる一方、もう必要のない指示まで残っていることがあります。

以前のAIが先走ったから「一つ作業するたびに確認してください」と書いた。別の場所には「最後まで止まらず進めてください」と書いた。この両方を読ませたら、どう動いてほしいかは分かりづらいですよね。

私は古い指示やSkillsを見直す話も投稿しました。モデルを新しくするだけでなく、渡す指示のほうも、今の仕事に合っているかを見る。そのための時間も必要だったんです。

このあと配るキットでも、何を作るかだけでなく、どこで原稿を見て、どこで実物を確かめるかまでまとめています。こちらが何度も同じ説明を打つ代わりに、AIに読んでもらうためです。

3つ目は、文章の好みも伝えておきます

文章の傾向についての説明では、詳しく、整った書式で返しやすいことが挙げられています。情報が多いことと、読み手に合っていることは別ですよね。

会議で3分で話す資料なのに、背景からすべて説明する文章が出てくる。内容に間違いはなくても、そのままスライドに貼ると詰まります。「部長へ3分で説明する」「数字は残す」「1枚に言いたいことを一つにする」のように、使う場面まで渡すと直す方向がはっきりします。

私のニュースレターも、正しい説明文だけでは足りません。試したときに何を迷ったのか、出てきたもののどこを見たのか。そこを消すと、急に他人が書いた紹介記事になるんです。文章にも、見た目にも、自分の基準を渡す意味があります。

4つ目は、分担してほしい仕事を伝えます

別のAI担当へ仕事を分ける説明もあります。ただし、何でも自動で大勢に任せてくれる、という意味ではありません。分担できる環境で、いつ分けてほしいかを指定するという話です。

私なら、原稿を書く担当と、数字やリンクを照合する担当を分けたいです。書いた本人は、何を言いたかったかを知っています。だから、説明が抜けていても頭の中で補ってしまいます。別の担当に「原稿と元の資料が合っているか」を見てもらうと、完成品を眺めるだけとは違う確認になります。

一方、見出しを一つ直すだけの仕事で、毎回大勢を呼ぶ必要はなさそうです。分ける目的まで伝えるほうが、私には使いやすいです。

AIへ仕事を分けて頼む流れは、以前、編集部を作った回でも試しています。担当を増やすこと自体より、誰が何をするのかを決めておくところが共通しています。

5つ目は、どこまで確かめるかを決めます

検査についての説明では、小さな修正でも確認範囲が広がることがあるとされています。必要な確認を終えたのに、まだ別の検査を続けている。丁寧なのはありがたいですが、利用量も時間も使います。

スライドなら「できたファイルがある」「文字が切れていない」「元の数字と合っている」では、見ているものが違います。どれか一つを確かめただけで全部終わりにはできませんが、関係のない場所まで毎回作り直す必要もありません。

私は、何を見て合格とするかを具体的にしておきたいです。これは今回のキットでも、実際に失敗してから直したところでした。

最大設定と高速モードは、別のものです

ここは少し混乱しやすいので、分けておきます。推論の設定は、考える量を調整するものです。一方、高速モードは、対応するモデルを速く使うための設定です。

私は高速モードについて投稿したときに、「トークンの減り早くね?」と書きました。記事では、ここをもう少し正確に言い直しておきます。画面の利用枠が減ることと、AIが処理する文章の量であるトークンが増えることは、同じではありません。

2026年9月8日に確認したCodexの公式説明では、ChatGPTのアカウントで利用するAstraの高速モードは、通常の2.5倍のクレジットを消費すると書かれています。APIの高速モードの料金は2倍で、こちらは別の料金体系です。

同じ「高速」でも、どこから使うかで説明が違うんですね。速く終わるから利用枠も節約できる、と考えるとずれます。私のゲームのように、作るものが大きければ、その仕事自体にも利用量が必要です。

どの設定がよいかは、いつも最大にするより、普段の仕事で出てくるものを比べたいです。たたき台と、難しい修正や検証を同じ設定で回す必要はありません。ただし、「低にしたから間違える」「高なら抜けない」という保証もありません。出てきたものを見る手順まで残して使いたいと思っています。

📚 資料づくりの基準を、デジタル庁から借りました

asset_k7g9b7r2h_1788971255869.png.webp

それでは、GPT-6 Astraの掘り下げは前の章までとして、いよいよ実用的で今日から使えるデザインシステムを見ていきましょう!

今回、こぎそさんの投稿をきっかけに試したのが、デジタル庁のデザインシステムです。特にありがたかったのは、見本の画像を眺められるだけでなく、AIに読ませやすいMarkdown形式でも公開されていたことでした。

Markdownは、見出しや箇条書きの区切りが分かるテキスト形式です。ものすごくざっくり言うと、AIへ渡せる文章の説明書です。今回のように「この基準を読み、それに合わせて作ってほしい」という頼み方と相性がよいんです。

ただ、デジタル庁デザインシステムは、スライド作成ソフトではありません。開けばプレゼン資料が完成するものでもありません。ウェブの画面を作るための基準や部品を、今回、私がスライドづくりへ使っています。デジタル庁が公式に配っているものと、私が作ったキットは、ここで分けて見てください。

今回使った公式素材は4系統です

「どれをダウンロードするの?」となるので、役割で分けます。全部を覚える必要はありませんが、どこへ戻れば元の基準があるかを知っておくと、後から直しやすくなります。

1つ目は、AIに読ませるドキュメントです

image.png.webp

リソースページにある「ドキュメント・アクセシビリティガイドライン」のMarkdown配布版です。私が使ったのは、2026年8月19日付のファイルでした。文字、色、余白、レイアウト、部品の使い方などを、文章として参照できます。

私が欲しかったのは、完成品の雰囲気だけではありません。「この見出しはなぜ大きいのか」「間を空けるならどこか」を、AIがたどれる材料です。見本画像1枚から全部を推測してもらうより、判断に使う説明があるほうが、修正も頼みやすくなります。

たとえば、文字を大きくしてほしいときです。単に「大きくして」だと、その枚だけ別のサイズになりがちです。元の文字の段階が分かっていれば、その範囲から一つ上を選ぶという直し方ができます。好みを伝えつつ、全体もそろえたいときに助かります。

配布ファイルの日付は更新されるので、後から使う方はリソースの入口から探すのが確実です。今回のキットには、元の資料へ戻るための入手先も入れてあります。

2つ目は、見た目を確かめるFigmaのデータです

image.png.webp

Figmaの公式デザインデータもあります。Figmaは画面のデザインを作るサービスです。文章の説明を読むだけでなく、部品や画面を目で確かめたいときに使えます。

「文字の階層」と言われると難しそうですが、大きな見出し、小さな説明、さらに小さな注記を見れば、読む順番はつかみやすいですよね。そういう見た目を確かめる場所として考えると、入りやすいと思います。

今回のキットを使うために、読者の皆さんがFigmaを操作する必要はありません。自分でデザインを変えるときや、元の部品を詳しく見たいときの資料です。最初から覚えるアプリが増えるわけではないので、ご安心ください!

3つ目は、色や部品の実装例です

image.png.webp

実際のウェブページでどう組むかは、HTML版とReact版が公開されています。どちらも、画面を作るためのコードの見本です。

私たちがコードを一行ずつ読む必要はありません。ただ、今回のキットで使った色の数値は、HTML版の実装例を元にしています。「この画像の青っぽい色」をAIに選んでもらうのと、元の色番号を渡すのでは、そろえ方が違います。

青と一口に言っても、濃さはたくさんありますよね。毎回その場で選ぶと、前の資料と微妙に違う青になります。同じ数値から作れば、その部分は毎回考え直さなくて済みます。これなら自分の会社の色にする際も、何を差し替えたかが分かります。

4つ目は、グラフのガイドブックです

デザインテンプレートの設定方法を比較した図。上段はデータを設定するだけのシンプルな方法、下段はデータ設定後「背景の調整」「チャートの色や形の調整」「書式の調整」の順に右に並ぶ形で細かな調整が必要であることを示すグラフが並んでいる。

数字を載せる資料には、ダッシュボードデザイン実践ガイドブックも使いました。こちらは、数字を眺めて状況を判断する画面を作るための資料です。

公式ページでは、ガイドブックのほかに、要件を整理するシート、試作に使うPowerPointの素材、チェックリスト、Power BI向けのデザインテンプレートなどが配布されています。見た目だけでなく、「何を見るための画面か」を考えるところから材料があるんです。

今回のキットでは、グラフの種類や色、見せ方の考え方を借りました。ダッシュボードそのものを配るわけではありませんが、毎月の実績、構成比、時系列の変化など、スライドで説明したい数字にも使えます。

数字を並べる前に「比べたいのか」「変化を見たいのか」を決めると、図の選び方が変わります。同じデータでも、円グラフがよいとは限りません。公式の資料をAIに読ませておくと、そこから相談できるのがいいところです。

私は、こういう資料が公開されていること自体がありがたいです。自分で一からデザインの決まりを書き上げなくても、元になるものがある。しかも、気になったら公式の説明まで戻れます。AIへ渡す素材を探す楽しさがありますね!

🎨 文字・色・余白の基準があると、何が変わるのか

画像

出来上がったスライドを見たとき、私は「ビジネスで使うならこれで十分」と投稿しました。派手な装飾がなくても、どこから読めばよいか分かる。その見た目を、毎回最初から考えなくてよくなるのが嬉しかったんです。

ここで言う安定は、同じ原稿を何度渡しても、一文字も違わない資料が出るという意味ではありません。AIが中身を整理するので、言葉や構成は変わり得ます。そろえたいのは、文字の段階、色の役割、余白の取り方などです。

文字の大きさを、その場の気分で増やさない

画像

今回のキットでは、表紙48、見出し36、小見出し24、本文20、脚注14という5段階を基本にしました。単位はHTML側のpxで、PowerPointの文字サイズのptをそのまま並べたものではありません。これは公式の文字の基準を参照して、私がスライド用に選んだ組合せであり、デジタル庁がすべての資料へこの5つを指定しているという意味ではありません。

ここを絞ると、「ちょっとだけ目立たせたい」たびに新しい大きさを足さずに済みます。見出しを見れば主張が分かり、本文で理由を読み、必要なら脚注へ戻る。読む側がその順番に慣れると、次の枚でも迷いにくくなります。

逆に、全部を同じくらい大きくすると、どれも大切そうに見えます。強調したつもりなのに、目立つ場所がなくなるんですね。私は装飾を増やすより、文字の大小だけで読みやすくなるほうを使いたいです。

「文字が収まらないから、本文を少しずつ小さくする」も、やりたくなりますよね、、、。でも、それを各枚で繰り返すと、後ろへ行くほど小さな文字が増えます。今回のキットは、文章が多いなら2枚に分けるという直し方もできるようにしています。

余白は、空いた場所ではありません

画像

余白も、キットのHTMLでは8px、24px、64pxの3段階を使っています。近くにあるものは一つのまとまりとして読み、離れているものは別の話として見る。その区別を、間隔で作ります。

たとえば、見出しとその説明の間より、次の話題との間を広く取る。図と、その図の補足は近くに置く。こういう関係がそろっていると、枠線をたくさん足さなくても、どこまでが一組か伝わりやすくなります。

私が「右側が寂しい」と思ったときも、そこへ何か置けばよいとは限りません。空いたところを全部埋めると、読む場所も増えます。何もない場所があるおかげで、左側の主張を読めることもあります。

これはダッシュボードのように数字をたくさん見せる画面でも同じです。何を一緒に比べ、何を別に見るのか。部品の位置をそろえるだけでなく、関係が分かる間隔にしておくと、眺める時間を減らせそうです。

同じ15枚を、自分の色にして比べました

色については、実物で試しました。前号の動くLINEスタンプの記事を15枚にして、デジタル庁の色を使ったものと、tetumemoのブランドカラー「青・黄・グレー」を使ったものを作っています。

✅️同じ原稿をデジタル庁の色とtetumemo色で並べました ↓

image.png.webp
image.png.webp
image.png.webp
image.png.webp
image.png.webp

原稿は同じでも、色が変わると自分の資料らしくなります。ここ、メッチャ楽しいです! ただ、そのまま自分の好きな色を全部の場所へ入れてよいわけではありませんでした。

私の黄色は、#fbd212です。白い背景との見分けやすさを測ると、1.47:1でした。今回のキットで文字に求めている4.5:1、グラフの面に求める3.0:1の、どちらにも届きません。

「いつもの黄色なのに使えないの?」となりますが、黄色が悪いという話ではありません。白い背景の上で、何に使うかという話です。私はこの黄色を、表紙の帯などの装飾へ回しました。文字を読ませる役や、グラフの値を見分ける役には使っていません。

青の#1d73beは、白い背景に対して4.94:1でした。キットの文字の基準は満たしますが、余裕が大きいわけではありません。そこで、文字用には濃い#155585も併用しました。

今回の色

白い背景との比率

今回の使い方

黄色 #fbd212

1.47:1

表紙の帯などへ回しました

青 #1d73be

4.94:1

メインの色として使いました

濃い青 #155585

7.87:1

読ませる文字に併用しました

ロゴでは気にならなかった色も、小さな数字になると見え方が変わります。自分のPCで見たときは読めても、会議室で映したら薄い、ということもありそうですよね。だから、会社の色にする際は「この色で」と頼むだけでなく、読みやすさも一緒に確かめたいです。

なお、ここに書いた比率は、今回の色と白い背景を組み合わせた実測です。別の背景に変えれば、数値も変わります。「黄色は禁止」と覚えるより、「この背景で、この役割に使えるか」をAIに見てもらうほうが、仕事で使いやすいと思います。

グラフも、きれいさだけで選ばない

グラフの出力例では、棒や折れ線などの表現も試しています。売上の比較なら棒、時間の変化なら折れ線というように、見せたい関係から形を選びます。

数字を知りたいだけなら、表のほうが早い場面もあります。読者へ「ここから傾向を読み取ってください」と任せすぎず、何を比べているか、期間はいつかも近くに置く。グラフは飾りとして入れるより、言いたいことに合わせて選びたいです。

むずかしい話を図にして伝える方法は、少し前にも扱いました。あの回では図を動かしましたが、今回の静かなスライドでも、相手がどこを見ればよいかを決めるところは同じです。

文字、色、余白、グラフの選び方。ここがそろうと、直すときも「もう少しいい感じに」から一歩進めます。3枚目は表にする、本文は2枚に分ける、黄色は帯に使う。自分がデザインの専門用語を覚えなくても、理由を持って頼めるのが嬉しいところです。

🛠️ Claude Codeで作り、出てきたスライドを見ながら直しました

image.png.webp
こちらは私が機能を追加した「発表モード」

今回のスライドの仕組みは、Claude Codeで作りました。最初から自分の色や、いつものスライドの型を全部混ぜたわけではありません。デジタル庁の素材だけを使ったら、どんなものになるのか。それを先に見たかったんです。

すでに持っている仕組みを足せば、使い慣れた見た目には近づきます。でも、最初から混ぜると、何がデジタル庁の基準によるもので、何が自分の好みなのか分からなくなります。試す順番を分けました。

先に、素の型で何が作れるかを見ました

image.png.webp

試作では、表紙、概念の説明、手順、比較などを組みました。文字の大小、青の強調、左右の配置。それだけでも、資料として見られる形になります。私が紹介したスライドも、そうした基準を元に作ったものです。

私は、装飾が少ないこと自体より、どの枚へ進んでも読み方が似ているところが気に入りました。大きな言葉で何を言いたいかを読み、下で説明を確かめる。毎回新しい見せ方に驚かせる必要のない社内資料なら、こういうそろい方は助かります。

そのあと、決算のような数字を扱う資料でも試しました。文章のカードだけがきれいでも、グラフや表を入れた途端に崩れるなら、仕事では使いづらいです。数字、単位、注記まで置いて、どう見えるかを確かめています。

同梱の見本にも、決算と営業提案を入れました。どちらか一つのテーマ専用にしたくなかったからです。使いたい原稿によって、どんな型が選べるかをAIが参照できるようにしています。

前回の記事を、15枚のスライドにしました

手元の原稿で試したとき、私がClaude Codeへ打った依頼は、長いものではありませんでした。原稿ファイルの場所と一緒に、こう伝えています。

以下、デジタル庁の型でスライドにして

ここには実際の依頼の一文を載せています。原稿は前回の動くLINEスタンプの記事です。出力は15枚になりました。

元の文章を全部縮めて貼ると、細かい字の資料になります。だから、まず各枚で何を言うかを決め、その順に並べます。「タイトル列」という呼び方をしていますが、1枚ごとの見出しだけを並べたものです。

これを先に読むと、全体が一つの話になっているかを、デザインが付く前に見られます。きれいな図が出来上がると、中身の抜けより見た目に目が行くこともありますよね。見出しだけなら、「ここで急に別の話になっていない?」と考えやすいです。

その後は、ブラウザで開くHTMLと、1枚ずつの画像が出ます。画像を並べれば、文字が多い枚、余白が大きい枚、似たような説明が続くところも見つけやすくなります。

✅️記事をスライドにした実物です ↓

「どこを直してほしいか」を伝える場所も作りました

以前の私は、画面の部分に番号を付ける方法を使っていました。「右上にある、四角い枠の中の、、、」と説明する代わりに、番号で場所を指すためです。

そこから、まじんさんの公開投稿を参考に、赤枠と一言を付ける作業画面を作りました。画面のどの範囲を見ているかを、枠で伝えられます。

私が注釈を付けた様子を見ていただくと、文章で説明するより早い理由が伝わると思います。

画像

直したいところが見えているのに、その場所を説明する文章を考える。この手間が減るだけで、指示が進みやすくなりました!

最初は「3枚目を表にして」と番号で頼み、余白や位置、大きさなど言葉にしにくい直しが増えたところで、写真をなぞって指す方法へ進めます。場所を説明する文章を考えなくてよくなったのが、私には大きかったです。

キットで直す内容は、見た目だけではありません。

画像

文章が多い枚を2枚に分ける、タイトルの意味の切れ目を変える、数字の期間を注記する、といった指示もできます。何枚目をどうしたいかが分かれば、専門的な言葉で説明する必要はありません。

作ったHTMLを、そのまま発表にも使えます

読むための一覧と、話すときの画面も分けました。HTMLを開いて「▶ 発表モード」を押すと、暗い背景に大きな1枚が出て、左に縮小したページの一覧が並びます。

✅️発表モードに切り替えた画面です ↓

9月8日の投稿には、一覧から発表用の画面へ切り替え、全画面にする様子を載せました。一覧だけでは見にくかったので、「発表者モード」と「全画面モード」を付けてほしいと頼んだら、数分で実装してくれたんです。

こういう「作ってみたら、ここも変えたくなった」に、その場で手を入れられるのが楽しいですよね! この発表モードと全画面表示は、今回のキットにも入っています。実際に押すボタンの名前は「▶ 発表モード」です。

image.png.webp

左右のキーでめくり、Fで全画面、Escで戻れます。話している途中で前の説明に戻りたいときは、左の一覧から選べます。スライドができたあと、発表するためだけに別の形へ移し替えなくてよいのは助かります。

印刷やPDF、画像の書き出しでは、この発表用の背景や操作部分は出ないようにしています。見る用途と配る用途で、同じ資料を使い分けられます。これは助かります!

もちろん、相手がPowerPointで直したい場合もあります。そのために、編集できるPowerPointも出せるようにしました。これ、結構頑張ったので皆さんに配れるのが嬉しいですっ!

image.png.webp
HTML形式からパワポに変換しても、ほぼ体裁を保ったままになります

HTMLを画像にして貼り付けるだけではなく、文字や図形、表、グラフを後から触れる形です。

image.png.webp
グラフのデザインも数値も調整できます

Claude Codeで仕組みを作りましたが、読者へ渡す手順はCodexでも読めるファイルにしています。ここで残したいのは、私のPCでしか通じない長い会話ではなく、原稿を渡して、見て、直して、使うところまでの流れです。

🔍 検査がPASSでも、PowerPointは開いて確かめました

asset_03450e6f-c075-4fc6-82ea-10f41a178c1e_1788971255869.png.webp

※こちらは失敗談のシェアですので、配布キットをすぐに使いたい方は読み飛ばしても大丈夫です!

今回、配る前に二つの失敗がありました。一つは検査が正しく止めてくれた失敗。もう一つは、検査では通っていたのに、実物を見たら崩れていた失敗です。同じ「確認した」でも、見ているものが違いました。

📢ここ、試行錯誤したポイントです:自分で用意した見本も、検査が合格になった資料も、直すところが残っていました。きれいに出た画像だけなら、ここまでの経過は見えません。けれど、仕事で使うなら、この部分まで知ってもらいたいです。

色の見本が、自分の検査で止まりました

最初の失敗は、配布キットへ入れる色見本でした。グラフに使った色を白い背景に対して測ると、2.48:1。要するにちょっと見づらい色になってる。配布キットで求めていた3.0:1に届かず、不合格になっています。見本なのにっ!

自分で入れた見本が、自分で作った関門に捕まりました、、、。これは、見本だから通してよいという話ではありません。読者がそれを使ったら同じところで止まるので、濃い色へ直しました。

色を見ただけだと「このくらいなら読めるかな」と思えても、数値で見れば基準を下回ります。気分で合格にしないための検査が、ここでは役に立ちました。配布用の見本で先に止まってくれてよかったです。

ただし、この成功があったからといって、他の問題もすべて拾えるわけではありませんでした。

PowerPointでは、合格のあとに5種類の崩れが見つかりました

HTML版からのPowerPoint版への変換は、検査が全部PASSになっていたんです。ところが、実際にPowerPointで開いたものを見ると、崩れが5種類ありました。

見つかった問題

起きていた場所

直したところ

出典の3行目が下で切れる

全15枚です

出典欄を広げました

数字カードの見出しが2回出る

3・12枚目です

同じ見出しを繰り返さないようにしました

表と、その下の注記が重なる

10枚目です

表の折り返し行数から高さを決めました

まとめの4つ目と注意書きが重なる

15枚目です

文章の行数に合わせて注意書きを動かしました

ドーナツ中央の文字が重複する

10枚目です

「全60案 60案」を「合計 60案」に直しました

このうち切れや重なりを見逃した原因は、文字を入れる箱の見方でした。

ファイル上で決めた位置と高さを見ていても、PowerPointで開くと、中の文章に合わせて箱が下へ伸びることがあります。最初の高さでは重なっていなかったのに、表示したときには次の要素へ近づいたり、重なったりしてしまいます。

つまり、AIが確認していたのは、置いた時点の箱でした。

こちらが読みたかったのは、文字が入って表示された後のスライドです。似ていますが、同じではなかったんですね。

そこで、伸びた後の高さを見積もって確認するように直しました。ここで、新しいスライドがPASSになるだけでは足りません。崩れていた古いものをもう一度検査し、今度はFAILにできるかも確かめています。

壊れていた旧版はFAIL、直った新版はPASS。この両方を確認して、検査の見方を変えた意味があると言えるようになりました。

見出しが2回出るような、意味の重複は別です。高さを調べる検査だけでは拾えません。表の5種類がすべて一つの検査で見つかるようになった、という意味ではないので、ここは分けておきます。

これ、前号の動くLINEスタンプの制作でも扱った「規格はAIに測らせる、絵は人が見る」に続く話だと思います。ファイルが作れたこと、数値の条件を満たしたこと、実際に見て問題がないことは、別々に見たいです。

動くLINEスタンプ、気になっているけど時間が取れない方へ。Claude CodeやCodexで、絵を1枚も描かずに作る制作Skillsキットを配布します{{node:mnewsletter}}

今回のキットにも、WindowsのPowerPointで実際に開き、画像へ出して確認する手順を入れました。検査は文字数などからの見積りも使うので、これで絶対に崩れないとは言えません。だからこそ、渡す前に実物を見る流れを残しています。

直したあとのPowerPointも、投稿しました

その後、9月8日の投稿では、Claude CodeとCodexの両方でも実施しているので、HTMLからPowerPointにしても「ほぼ体裁が崩れない」と書きました。

元々デジタル庁のデザインシステムは文字や余白にゆとりがあるので、直すときも扱いやすいと感じています。

✅️PowerPointで開いた、前号の記事の15枚です ↓

前号の記事をスライドにし、PowerPointで開いた15枚の一覧

ただし、これは直したあとの実感です。先ほどの5種類の崩れが、初めから起きなかったわけではありません。型を使って作り、実物を見て直し、そこで分かった直し方をSkillsに残す。そこまで含めて、次の資料にも使えるようにしています。

続きの投稿には、PowerPointの中でグラフを選択した画面も載せました。スライド全体を画像として貼ったものではなく、グラフの部分を選んで触れる状態です。

PowerPointで棒グラフを選択している画面

数字を入れ替えて使いたい方には、ここも見ていただきたいです。ブラウザで見られるだけでなく、仕事でいつも使うファイルとして渡せる。そのところまで試した結果です。

まっさらな場所で、読者と同じ順に通しました

最後に、配布ZIPと同じ中身を別の場所へ置き、同梱の見本原稿から一通り進めました。環境はWindows 11、Python 3.11、python-pptx 1.0.2、PowerPointを使った確認です。

確かめたこと

今回の結果

作業に必要なものがそろっているか

必須のものがそろっていました

検査そのものの自己テスト

PASSでした

見本原稿からHTMLを作る

7枚。はみ出し0件でした

HTMLの検査

FAIL 0でした

PowerPointを作る

7枚。FAIL 0でした

PowerPointの中身

この見本は画像0で、編集できる図形でした

PowerPointで実際に開く

7枚の画像で、切れ・重なりなしを確認しました

色を変えて両方出す

HTMLとPowerPointが同じ色になり、FAIL 0でした

ZIPを解いた状態からの再確認

PASSでした

これは今回の見本と環境での結果です。

すべての原稿、すべてのPCでの保証ではありません。特にMacでは、今回のPowerPointを開く手順まで試したわけではありません。

それでも、読者が最初に受け取るものから試せたのは、一つの区切りになりました。「準備する」「原稿を渡す」「見て直す」「発表する」「自分の色にする」。記事の後半も、キットの最初の説明書と同じ順番にしています。

私がその都度打った長い説明を再現してもらうより、ここまでの試行錯誤を含む手順を受け取ってもらいたいです。エラーが出た場合にも、AIへ何を渡せばよいかを一緒に入れてあります。

❓ 下部の出典の1行は、毎回いるのでしょうか

asset_kiww47k7b_1788971255869.png.webp

スライドの下に「デジタル庁デザインシステムのコンテンツを加工して作成」という出典が入っています。社内で使うだけなら気にしなくても、お客様へ出す資料や、会社のロゴを載せた資料では「これは外せないの?」と思うかもしれません。

ここは、私も確認し直しました。公式の注意事項を読み直すと、使う素材ごとに条件が分かれていました。キットには外す設定を用意し、判断に使った公式のリンクも入れています。

同じデジタル庁の素材でも、3つに分かれます

まず、公式サイトの文章や図などのコンテンツです。こちらは公共データ利用規約のPDL1.0とコピーライトポリシーを確認します。対象のコンテンツを利用する際の出典、加工した場合の記載などが説明されています。

次に、Figmaのデザインデータです。こちらはCC BY 4.0(出典を明記すれば、改変・商用利用も自由にできるライセンス)。

そして、コードの実装例はMIT(「著作権表示とライセンス文を残せば、改変・商用利用も自由にできるライセンス)という条件です。名前を暗記する必要はありません。

文章を使う場合と、部品を加工して使う場合を、同じものとして扱わないところが大切です。

使う素材

確認する公式の条件

サイトの文章・図など

PDL1.0とコピーライトポリシーです

Figmaのデザインデータ

CC BY 4.0とデザインシステムの注意事項です

コードの実装例

MITとデザインシステムの注意事項です

公式の注意事項には、Figmaやコードを編集・加工して作ったUI等の画面パーツを、利用者のウェブサイト等で使う場合、出典を明記する必要はないという説明があります。一方、加工せずに公開する場合には、出典の記載を求めています。

「出典は全部必須」でも「何に使っても不要」でもなかったんですね。しかも、画面に出す一行の話と、素材を再配布するときの表記の話も分けて考える必要があります。

このキットでは、既定で入れて、必要に応じて外せます

今回のキットは、色や寸法を参照し、自分の原稿をスライドに組むものです。デジタル庁の説明文や図そのものを、毎回スライドへ転載する仕組みではありません。

私は公式の記述を踏まえ、そうした使い方でのデザイン出典行は、選んで外せるようにしました。最初から入っているのは、安全側の設定として残しているためです。外すにはAIへ頼めるので、読者が設定ファイルを手で直す必要はありません。

ただし、これは公式が、私たちの作るあらゆるスライドへ一律にお墨付きを出したという話ではありません。公式に書かれている条件と、このキットで採用した判断を、ここでは分けて紹介しています。

たとえば、説明のためにデジタル庁の文章や図、画像をスライドへ載せるなら、その素材の利用条件を確かめます。自分の原稿を組むだけの資料と、公式のコンテンツを載せる資料では、中身が違うからです。

また、グラフの数字がどこから来たかを示すデータの出典や、アイコンの表記は、デザインの出典行とは別です。デザインの一行を外す設定で、それらまで一緒に消すことはしません。

仕事に使うときは、素材の条件へ戻れるようにします

PDL1.0の本文には、商用利用も可能と書かれています。ただ、第三者の素材など別の条件がある場合もあり、「デジタル庁のサイトにあるから何でも同じ」とは考えないほうがよさそうです。

キットそのものを誰かに配ったり売ったりする場合は、同梱の出典や権利の表記を残してください。作ったスライドの下部をすっきりさせることと、キットの中にある表記を消すことは別です。

私は法律の専門家ではないので、ここで個別の使い方について法律の助言をするものではありません。公式の説明を読んで整理した内容と、今回の設定の紹介です。迷う場合は出典行を残し、大きな配布や販売物など判断が必要な使い方は、公式の窓口へ確認してください。

この話をキットにも入れたのは、毎回「消していいんだっけ?」とゼロから調べ直さないためです。自分の色に変えたいとき、会社で使いたいとき、元の条件へ戻れる。見た目だけでなく、使うときに迷ったことも一緒に渡せる形にしました。

🔐 ここからのコンテンツ

asset_86xhd4pvb_1788971255869.png.webp

ここまで、Astraで作れるものと、私がデジタル庁の基準を借りてスライドを作った過程を見ていただきました。

「自分の原稿でも、ちょっと試してみたい」

「見た目を毎回考えなくていいなら、助かりそう」

「でも、この仕組みを自分で組むところからは大変そう」

そうなんですよね。文字の決まりを調べる。色を選ぶ。HTMLで見られるようにする。PowerPointにもする。出てきたファイルを開いたら、今度は文字が切れている、、、。私も、その途中を一つずつ直してきました。

だから今回は、動いたスライドだけでなく、同じ流れを始められるSkillsキットをお渡しします。中に入っている「はじめに読む_貼る文.md」を開けば、準備から自分の色への変更まで、AIに貼る文が順番に並んでいます。

ちょっとイメージしやすいように、原稿を渡すときの文を先にお見せしますね。

デジタル庁の型でスライドにしてください。原稿は添付したとおりです。

進め方は dads-slide-deck-v1/SKILL.md に書いてあるとおりでお願いします。
まずタイトル列を見せてから、HTMLとPNGを作ってください。

これはキットに入れた貼る文そのものです。まっさらな場所で見本原稿から通した確認では、7枚のHTMLができ、PowerPointにもできました。PowerPointで開いた画像も確認しています。

ただし、どんな原稿でも同じ結果を約束できるものではありません。原稿が変われば、文章の量もグラフの形も変わるので、出てきたものを見て直すところまでが使い方です。

今回渡すのは、Claude CodeとCodexのどちらにも読ませられる一式です。スライドを作る仕組みに加え、赤枠レビュー盤も入れました。画像の上を指かマウスでなぞり、一言を書いて「書いた」を押すと、AIへ貼れる修正依頼が出ます。作れたあと、どこをどう直すかを伝えるところまで使えます。

準備を頼む。原稿を渡す。見て直す。発表やPowerPointで使う。必要なら、会社の色や使う場面に合わせて変える。この順番を、そのままSTEP 0〜4にしました。

難しそうなファイルの名前が出てきても、自分でコードを書き換える必要はありません。貼る文の中でAIに頼めるようにしてあります。

いきなり大切な営業提案で使わなくても大丈夫です。原稿がない方には、試すための見本も入れました。まず一度、出てきた7枚を眺めて、「この1枚だけ変えてみたい」ところから始めてみてください。

それでは、ここから先でキットと、手元で使うための説明をお渡しします! 完璧な完成品としてしまっておくより、ご自分の仕事に合わせて育ててもらえたら嬉しいです。

購読中

📝 発行者

📝テツメモ|tetumemo(Xアカウント)

📝テツメモ|tetumemo(Xのハイライト)

📝テツメモ|tetumemo(リンク集)

🔗tetumemo:非エンジニアのためのAI活用ニュースレター

📝テツメモのSubstack:SNS版

📝Substack版ニュースレター:「テツメモ|AI時代の仕事と発信メモ」

🎤Spotify:AI QUEST(今日から始めるAI生活)

🎤Apple Podcasts:AI QUEST(今日から始めるAI生活)

📹️YouTube:AI QUEST(今日から始めるAI生活)

📝noteでも、たまにAIなどの記事を書いています。

🎟️お得な招待コード

💡Manus(1,000クレジットが獲得できる限定招待コード)

💡AIエージェント「Felo」(月額100円引きの招待コード)

💡Perplexity Pro(初月10ドルの招待コード)

💡Genspark

💡Lovartの招待コード

💡LilysAI(7日間有料プランが使える招待コード)

💡YouWare(アプリを作ってUPして稼ぐ新しい仕組み)

💡リアルタイム翻訳「Felo字幕」(15分無料で試せる招待コード)

💡便利なAI音声入力ツール「Typeless」(5ドルのクレジットがもらえます)

ここから先は有料コンテンツです
この続き:20,565文字 / 画像30枚
¥980 / 月額 (税込み)
購読を開始すると有料記事が閲覧できるようになります。バックナンバーは別途購入が必要です。
今月の記事

7,000人以上の方達が購読中

いつでも購読解除可能です