動くLINEスタンプ、気になっているけど時間が取れない方へ。Claude CodeやCodexで、絵を1枚も描かずに作る制作Skillsキットを配布します

半年前に作ったLINEスタンプ45枚は、全部止まっている絵でした。いまは背景が最初から透明で出てきて、そのまま動かせます。3日でClaude Codeを司令に使いスタンプ180個を作り、2セット申請して1つは承認、1つは差し戻し。5つの落とし穴と、動画プロンプトの型、動き120個、規格の自動検査まで、まるごとSkills配布します

こんにちは!テツメモです。

動画の話を3週続けてきましたが、今週は皆さんも身近なLINEスタンプに”動く”を組み合わせた新しい取り組みです!

A single minimal Japanese infographic image for a newsletter cover (Japan-style minimal design).

IMPORTANT OUTPUT CONSTRAINTS
- Only ONE independent image. Only ONE layout.
- Do not place alternative layouts, thumbnails, contact sheet, collage, moodboard, storyboard, 2x2 / 3x2 / 3x3 grid in the same image.
- Only visualize the one Section described below.

PURPOSE
Cover image placed before the body of a newsletter article.

ASPECT RATIO
3:2 (landscape)

ROLE OF THIS SINGLE IMAGE
Make it instantly understandable that "from a single character drawing, 6 videos → 60 candidates → 24 applications flow out like a factory".

CONTENT TO CONVEY
- Claim (headline, bold dark navy "#14213D"): 「絵は、1枚も描いていません。」
- Subcopy (smaller, dark gray "#545454"): 「先に3日ぶん溶かして、詰まる場所を全部つぶしました」
- Important number (very large, CORAL PINK "#EF6681", only one accent): "180個"
- Supplement items (small, dark navy): 動画18本 / 候補180個 / 申請24個×2
- Conclusion (one line small dark navy at bottom): 「あなたは、私より3日ぶん早く先へ進めます」

COMPOSITION
- Left side: a single small business-card-sized character sheet with a thin line drawing of a round mascot silhouette (a simple round-bodied mascot outline, NOT a real brand).
- From that one sheet, draw ONE thin belt-conveyor line stretching toward the right.
- On the belt, going right: 6 small thin-outline video screen tiles in a row, then small rounded-corner stamp pieces in a grid, then 24 small frames lined up.
- Over the belt (ONE place only), place the large coral pink number "180個".
- Bottom: one thin 1px horizontal rule, then a single small one-line conclusion text beneath it.
- The scale contrast — one small sheet on the left, an increasing number of items on the right — communicates "a factory runs from one drawing".

DESIGN DIRECTION (tetumemo default palette)
- Large white background. Quiet, minimal, elegant.
- Headlines: bold, calm dark navy "#14213D".
- Body text: readable Japanese sans-serif, dark gray "#545454".
- Accent color used RESTRAINED: coral pink "#EF6681" ONLY for the "180個" number (one place).
- Muted blue "#2563A8" allowed for comparison / AI side if present.
- Soft pink "#FFF3F6" and soft blue "#F3F7FC" allowed as very faint background fills only.
- 1px thin rules, rounded-corner cards, generous whitespace.
- Icons: simple thin-line outlines only. Mascot is a simple round silhouette — DO NOT draw any real company logo, real brand mark, or copyrighted character.
- No 3D, no heavy gradient, no neon, no heavy shadow, no decorative clutter.
- Top right (very small, low-emphasis): "tetumemo" wordmark, then a small handwritten-style "Tetu" beneath it. Brand signature should NOT compete with the information.

TEXT HANDLING
- Do not paraphrase the Japanese copy. Numbers (180, 18, 24) must remain exact.
- Do not invent extra facts or numbers.

NEGATIVE CONSTRAINTS
no contact sheet, no collage, no multiple thumbnails, no multiple design variants, no 2x2 / 3x2 / 3x3 grid, no storyboard, no moodboard, no extra sections, no invented facts, no invented numbers, no decorative clutter, no real brand logos

前回の記事です ↓

今回は、その動かす力を「商品の形」に向けてみました。作ったのは動くLINEスタンプです。

image.png.webp

🔗クール黒猫ノワール 本能に負ける24連発

先にお伝えしておくと、この記事は「これで稼げます」という話ではありません。私が先に時間とお金を溶かして、詰まる場所を全部つぶしてから渡す、という回です。

結果から言うと、2セット申請して1つは承認、1つは差し戻されました。落ちた理由が、私がいちばん警戒していた場所ではなかったので、そこも含めて全部書きます。

先に、半年前の自分の話をさせてください。3月にLovartを全部使い込んだ記録という記事を書いたとき、私はオリジナルキャラのLINEスタンプを45枚作りました。楽しかったですし、日本語のセリフもちゃんと入りました。あのときはNano Banana 2の日本語がきれいに出ることに、メッチャ興奮していたのを覚えています!

でも、あれは全部「止まっている絵」なんです。しかも当時は白い背景で作って、あとから背景を消す、という順番でした。

その半年で、入口のところが静かに変わっていました。

静止画のスタンプは「最初から透過」で出てくるようになりました

OpenAIの開発者アカウントが、画像生成で背景を透過したまま出せるようになったと発表しました。

公式のクックブックを読むと、指定はとても短いです。gpt-image-2 に対して background="transparent"、output_format="png"、quality="high" を渡すだけ。出てくるPNGには、はじめから透明の層が入っています。

今までの「白背景で作って、あとから白を消す」は、消し残しが出ますし、髪の毛や羽の輪郭が汚くなります。最初から透明で描かれるものと、あとから消したものは、別物なんですよね、、、

そして公式が、ひとつだけ強い注意を書いていました。

プロンプトに背景・シーン・色などの背景要素を書くと、モデルはそれを描いてしまう。プロンプトは被写体だけに集中させ、透過背景を明示的に要求すること

つまり、「白い部屋にいるペンギン」と書いた時点で、透過は効かなくなります。書くのは被写体だけ。公式の作例でも no backdrop, no rectangle, no plinth, no cast shadow(背景なし、枠なし、台座なし、影を落とさない)とわざわざ並べていました。

私も試しましたが、この一行を入れるかどうかで結果がまるで違います。半年前に私が45枚を白背景で作って、そのあとLovartの背景削除機能でせっせと抜いていた工程は、もう要らないわけです。あれ、けっこう時間かかったんですけどね?

正直、ちょっと悔しかったですっ!

✅️半年前に作った静止スタンプ45枚(当時は白背景で作って、あとから抜いていました) ↓

今回ChatGPTだけで透過スタンプをつくった方法 ↓

ただ、この話には続きがあります。私が「静止画が楽になった」と喜んでいる横で、市場のほうはとっくに次に行っていました。

この記事で解決したいこと

「オリジナルキャラは作れた。でも、商品にする方法が分からない」

「動くスタンプって、アニメが描けないと無理でしょ?」

「作ってはみたけど、申請で弾かれて心が折れた」

3つ目、私も本気で心配していました!動くLINEスタンプは、審査の規格がかなり細かいんです。しかも弾かれる理由が「目に見えない」種類のものばかりで、目視ではどうやっても見つかりません。これ、地味にしんどいんです、、、

この記事では、キャラクターの絵を1枚用意するところから、動画を作り、スタンプの形式に変換し、審査に出すところまでを、私が3日でやった実録として書きます。絵を描かずに動く商品って作れるの?と思われるかもしれませんが、できちゃうんです。つまずいた場所は5つあって、そのうち4つは「知らないと絶対に気づけない」種類のものでした。全部書きます。

後半では、そこで使ったものを「誰のキャラクターでも動く形」に組み直した工場を、フォルダ1つでまるごとお渡しします。動画プロンプトの型と、動き60案が2種類と、変換から検査から選定から申請ZIPまでの道具6本が入っています。

この記事のゴールは、あなたに今すぐ作らせることではありません。読み終えたときに「動くスタンプって、こうやって作るのか」が体感として残っていて、後日ふと「あ、うちのあの人たちなら喜ぶかも」と思ったときに、迷わず手を動かせる状態になっていること。そこを狙って書きました!

💡 この記事で手に入るもの

  • 静止画のスタンプが「最初から透過」で作れるようになった話と、透過が効かなくなる書き方の注意点
  • キャラクターシート1枚から、動画18本・スタンプ180個を作った3日間の実録
  • 動くLINEスタンプで弾かれる5つの落とし穴(トークに残る絵・秒数ぴったり・保存形式・コマ数・カットの混ざり込み)
  • 実際の審査結果と、1セットが差し戻された理由(規格でも動きでもありませんでした)
  • キャラを差し替えるだけで使える動画生成プロンプトの型と、動き60案が2種類(合計120個)
  • 動画をカットに分けて、スタンプの形式に変換するところまでの道具ひとそろい
  • 申請前に規格を全部自動で検査するスクリプト(サイズ・コマ数・秒数・容量・透過・穴・保存形式)
  • 大量のスタンプから24個を選ぶための、繰り返し再生ボタンつき確認ページを作るスクリプト
  • 選んだ順番のまま、申請用のZIPまで組んでくれるスクリプト
  • ブラウザ操作AIに申請画面を任せるときの指示文の雛形と、触らせてはいけない場所の線引き
  • この記事の全文データ(AIに読ませて、ご自分の環境の言葉に翻訳してもらうため)

✅️実際に作って申請した2セット、ペンギンの「ポチョ」と黒猫の「ノワール」です ↓

どちらも文字は入れていません。理由は後半で書きますが、これは自分で考えたことではなくて、売れている方から教わった設計です。

🎯 この記事を読んでほしい人

  • オリジナルキャラは持っているけれど、商品の形にする道が見えていない方
  • 👑 動くスタンプを作ってみたら審査で弾かれて、理由が分からず止まっている方
  • AIに絵も動きも作らせて、自分は判断だけをする働き方を試してみたい方

📝 tetumemoのLP紹介

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ニュースレターの記事が130本を超えてきて、「あの記事どこだっけ」と自分でも探すのに苦労するようになったのがきっかけで、過去記事が探しやすい自分のポートフォリオサイトを作りました。

今では課題やテーマから過去記事や配布物を検索できるようになっていて、今回のように「半年前の画像生成の記事、どこに書いたっけ」と思ったときの道しるべになっています。

🔗tetumemo.com(ポートフォリオサイト)

📝 オススメの教材を紹介

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AIカンパニーを構築する際に、その道のプロを教材を購入してリクルートしてきました。今では顧問として毎日相談しています。

そんな教材ですが、購入前にどんな内容なのか、そして自分でも活用できるのか不安だと思います。その不安を解消するために、私が先に購入して、試して、実際に使ったノウハウを紹介する記事を掲載しています。

🔗テツメモが実践した教材紹介

今回の記事も教材なしで完結します。

教材から専門家を招き入れるというやり方そのものは、少し前の記事で詳しく書いています。

Fable 5解禁の7日間で、Brainの教材から専門家を5人ヘッドハンティングして、約20分でAI組織が完成。Fable 5の7日間の実行ログをシェアします

私の場合、自分の専門外のSkillsは「買う」ようにしています。もちろんAIがあれば自分で作ることもできますが、他の方がトークンを燃やし試行錯誤して作り上げたSkillsを購入したほうが圧倒的に早いです。つまり時間を買ってます。

気になる教材があれば、ぜひこちらもチェックしてみてください。

🔗テツメモが実践した教材紹介

🎙️ AI音声でキャッチアップ

「文章を読む時間がなかなか取れない」という方のために、記事の内容をAIが対話形式で解説してくれる音声を用意しています。通勤中や家事をしながら、まずは全体像をつかんでいただけます。

私のSpotifyをフォローしていただければ通知が届きますのでチェックしてみてください。

💰 売れている人は、作る前から違うことをやっていました

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きっかけは、タイムラインに流れてきた1本のポストです。

ほこさんという方が、動くLINEスタンプの売上について書かれていました。ご本人の発表によると、開始26日で130万円を超えたとのことです。その数日後には150万円という表記に変わっていて、伸び続けているのが分かりました。

ここで大事なのは金額ではありません。目を留めたのは、ほこさんが「作り方」を丸ごと無料で公開されていたことでした。使うのは画像生成AI、動画生成AI、そしてClaude Codeの3つだけ。工程は6つ。変換や規格まわりは、全部AIに任せる前提で書かれています。

読みながら、頭の中で自分の道具箱と照らし合わせていました。うちにあるもので、どこまで届くだろう?画像生成はある。動画生成も試したことがある。変換と検査は、まさにClaude Codeが得意な領域です。

つまり、手持ちだけで再現できる。そう思った瞬間に、やることが決まりました!

さらに数日後、まとさんという方が、同じ動くスタンプを別の手順で作って1発合格した記録を、これまた無料で公開されていました。

このお2人、方法論がきれいに分かれています。ほこさんは「複数の動きをまとめて1本の動画にして、あとで分割する」やり方。まとさんは「1つの動きにつき1本の動画を作る」やり方。しかもコメント欄で情報を交換されていて、ほこさんがまとさんの記事に補足を足しに行かれていました。

読んでいて、素直に気持ちのいい景色でしたね。売れている方が作り方を隠さないって、なかなかできることじゃないと思いませんか?

そして、まとさんが「売れる正体」を分解していました

ここが今日の芯です。

まとさんは、作り方の記事を出したあと、もう1本書かれていました。ほこさんの裏側を分析して、「スタンプが売れる人と売れない人の差」を言語化した記事です。

書かれていた結論は、こうでした。

差は技術じゃありません。順番です。

ほこさんは、Xだけの方ではありませんでした。犬種別の「犬あるある」を投稿しているInstagramがあって、そこに犬の飼い主さんが集まっている。まとさんの分析によると、フォロワーは5.6万人、投稿は712件だそうです。

実際にリールの一覧を開くと、犬種ごとの「あるある」が延々と並んでいます。そしてスタンプの並びを見ると、その犬種がそのまま商品になっている。動画で集めた人に、動画のキャラをそのまま売っているわけです。きれいにつながっていて、うなりました。

売れるスタンプを作ったのではなく、買う人がいる場所に出した。これが正体だ、というのがまとさんの分析でした。

私はここを読んで、自分の記事の書き方を変えました。最初に書きかけていた原稿は「動くスタンプは売れるらしい。だから作り方を紹介します」という形だったんです。因果が逆でした。

ついでに、私自身の立ち位置も正直に書いておきます。

私にもXとニュースレターの読者の方がいますし、Instagramもやっています。ただ、そのInstagramはAIアニメの動画に特化した小さなアカウントで、ペンギンや猫のスタンプの入口にはなりません。読者の方に「ペンギンのスタンプが欲しい」という需要があるわけでもないです。

なので私は、このスタンプが売れるとは思っていません。試験的に申請までは出しますが、そこが目的ではないんです。

では、なぜ作ったのか。動画生成はクレジットを消費します。失敗すれば、そのぶんお金が消えます。まとさんは1回の一括投入で約5,000円ぶんを溶かしたと書かれていましたし、私も何度も作り直しました。

だから、私が先に溶かしました。

この記事を読み終えたとき、後日どこかで「そういえば、うちのLINEのオープンチャットやInstagramのフォロワーの人たちなら喜ぶかもしれないな」と思い出せる。その判断ができる状態になっていれば、この記事は仕事をしたと思っています。

やらせるのではなく、やれる状態にして返す。私がこのニュースレターでずっとやりたいのは、そこです。

私がお2人から受け取ったのは「構造」です

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ここは正直に線を引いておきます。この記事で私が書くのは、私が自分のキャラで自分の手を動かした記録です。お2人のノウハウをそのまま並べ直したものではありません。

学んだのは、方法そのものというより、その裏側にある考え方でした。とくに3つです。

1つ目は、文字を入れないという判断です。ほこさんは「文字を入れない。そのかわり動きを大きくする」と書かれていました。理由は、文字がなければ海外の人もそのまま使えるからです。ご本人の発表では売上の2割が海外だそうで、これは数字で裏が取れている設計なんですよね。

2つ目は、崩れることを前提にした量です。動きのアイデアは最初に60個出す。「生成が安定しなさそう」と思っても、その段階では間引かない。崩れたら後で捨てればいいという発想です。

3つ目は、80点で通すという物差しです。ほこさんは「だいたいOKであればOK」と何度も書かれていました。うちのAIカンパニーはどちらかというと検収が厳しいので、これを読んでいなかったら、私はたぶん24個を選び終わらないまま今も唸っていたと思います、、、

この3つを持って、自分のキャラで作り始めました。

それでも「誰に向けたものか」は1行だけ決めました

売る気がないなら適当に作ればいい、とはなりませんでした。誰に向けたものかを決めないと、動きが決まらないからです。

そこで、すでに動くスタンプで売れているシリーズを見に行きました。さきほどの、犬種ごとにシリーズ展開しているアカウントです。

🔗LINE STORE:うちのこびんのスタンプ一覧

販促用の動画を3本ぶん、コマ単位で見ていって気づいたことがあります。売れているスタンプの動きは、「その動物が実際にやる仕草」を、そのまま「会話で使う言葉」に翻訳したものになっているんです。

リードをくわえて待つ姿に「はやく!」を当てる。お皿の前でおすわりする姿に「おなかすいた」を当てる。飼い主さんが毎日見ている仕草だから、文字がなくても意味が伝わるし、「うちの子だ」と笑ってしまう。

逆に言うと、人間の仕草をキャラにやらせても、そこは動かないわけです。パソコンを打つ、敬礼する、拍手する。これらは全部「人間の動き」で、その動物を飼っている人の記憶には引っかかりません。あなたのキャラは、何を本当にやる子でしょうか?

この観察が、あとで2匹目のキャラを作るときに効いてきます。ここは後半の章で詳しく書きますね。

🐧 ペンギンのポチョで、実際に作ってみました

image

結論から書きますね。キャラクターの絵は1枚も新しく描いていません。用意したのは、以前から使っている自分のペンギンキャラ「ポチョ」の4面図が1枚だけです。

ポチョは私が作ったキャラクターなので、権利まわりの心配はありません。キャラの作り方そのものは、画像生成の教科書を読み直した回にまとめてあります。ここ、意外と最初の関門だと思います。誰かの見本キャラをそのまま商品にすると、権利侵害と審査落ちの両方が待っていますから。

流れは6つの工程になりました。

工程

やること

誰が

1

キャラクターシートを1枚用意する

私(ChatGPTに1回頼むだけ)

2

動きのアイデアを60個出す

AI

3

動画を6本生成する

私(Seedanceに貼るだけ)

4

動画をスタンプの形式に変換する

AI

5

大量の候補から24個を選ぶ

私

6

申請用のファイル一式を作って出す

AIと私

私がやったのは、工程1と3と5、そして最後にボタンを押すことだけです。あとはAIがやりました。ポチョの分だけで見ると、私の手が動いていた時間は1時間もありません。ここ、自分でも驚きましたっ!

工程1:キャラクターシートは「変える点を1つだけ」書く

手持ちのポチョのシートには、目に涙が入っていました。泣いているスタンプならいいのですが、基本の表情としては使えません。

そこでChatGPTに、元のシート画像を添付して、こう頼みました。

添付のキャラクターシートを、同じキャラクター・同じ構図のまま再生成してください。

【変える点(1つだけ)】
・目の涙をなくす。基本表情は「涙なしの明るい笑顔」にする

【完全に維持する点】
・構図: 正面/横/後ろの3面+右上に顔のアップ
・体型・配色(紺×白)・青いパーカー・胸のロゴ・首から下げた名札
・線の太さ・フラットな塗り・白背景・見出しの文字ラベル

一発で出ました。所要時間は3分です。

ポチョ0.png.webp

📢ここ、試行錯誤したポイントです:「涙をなくして」だけだと、ついでに配色や線の太さまで変わってしまうことがあります。維持してほしい要素を、名札の文字まで含めて全部並べておくと安定しました。変えるのは1つ、守るのは全部、と分けて書くのがコツです。

工程2:動きは60個。ここは全部AIに出してもらいました

image

動きのアイデアは、AIに60個出してもらいました。方針は「文字を入れない」「動きは大げさなくらい大きく」の2つですが、これは私が考えたのではなく、ほこさんの記事を読んだAIが計画に入れてきたものを、私が承認しただけです。

私が打ったのは、これだけでした。

動き60案分、すべて動画用プロンプトを納品してほしい

出てきた60個は、6つのグループに分かれました。

動画

テーマ

中身(各10個)

1

定番・高頻度

OK/ありがとう/バイバイ/大笑い/大泣き/びっくり/おやすみ/おねがい/了解/だいすき

2

あいさつの続き

おはよう/こんにちは/おつかれさま/ごめんなさい/うなずく/いやいや/NG/よろしく/行ってきます/ただいま

3

感情プラス

嬉しい/照れる/拍手/やったー/ワクワク/ドヤ顔/ウインク/踊る/乾杯/うっとり

4

感情マイナス

しょんぼり/怒る/冷や汗/疲れた/眠い/混乱/怖い/ため息/ショック/拗ねる

5

リアクション

えっ!?/なるほど/考え中/ちらっ/ずっこける/ツッコミ/待って待って/いいね/ジー/来て来て

6

日常・季節

ごはん/コーヒー/急ぐ/仕事中/温泉/筋トレ/寝坊/雨/暑い/お祝い

10個ずつで区切ってあるのには意味があります。1本の動画に10カット詰め込むので、この区切りがそのまま動画1本ぶんになるんです。

工程3:動画を6本。私がやったのは貼り付けだけです

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ここが実演ログの本体です。使ったのは動画生成AIのSeedance 2.5で、設定は20秒・16対9・高解像度。参照画像として、さっき作った涙なしのシートを毎回添付します。

Seedance 2.5というのは、ByteDanceが出している動画生成のモデルです。1本で30秒までの動画を、参照画像を効かせながら作れるのが特徴で、今回のように「1本の動画に10カット詰める」使い方と相性がいいんです。

ただ、これは単体のサービスではなくて、いろいろな場所から使えます。私が普段使っているのは3つです。

サービス

私の使い方

ひとこと

TapNow

今回の18本は全部ここで作りました

動画も画像も音も1つの画面でつなげられるタイプ。私のメインです

DomoAI

動画を別の絵柄に変えたいときによく使います

初心者にやさしい作りです。4Kや6Kへの引き伸ばしもできます

Lovart

デザインの流れの中で動画も作りたいとき

半年前の記事で全機能を使い込んだ、AIデザイナー型のサービスです

DomoAIは招待コードがあるので、置いておきますね。10%引きになります。

クーポンコード: TETUMEMO

🔗DomoAI(10%OFFクーポン付きリンク)

どれを選んでも、この記事のプロンプトはそのまま使えます。Seedance 2.5が使えるかどうかだけ、先に確認してみてください。

実際に投げたプロンプトの全文がこちらです。

添付キャラクターシートのペンギン「ポチョ」の、LINEスタンプ用アニメーション動画。

【全体ルール】
・背景は全編、クロマキー用の明るい緑1色(影・模様・グラデーションなし)
・カメラは完全固定。ズーム・パンなし。カットが替わっても構図は同じ
・キャラは常に画面中央、全身がフレーム内。大きさも全カット同じ
・キャラクターシートの見た目(紺×白の体・青パーカー・POCHOの名札)を全カットで維持
・基本表情は涙なしの笑顔。涙は指定したカットだけ
・文字・テロップ・記号エフェクトは一切入れない
・2Dアニメ調のフラットな塗り。輪郭線はシートと同じ

【カット割り】1カット=1.5秒、全10カット。各カット1つの動きを、大げさなくらい大きく:
1. OK: 両羽を頭の上で大きな丸を作り、体を弾ませる
2. ありがとう: 深々とお辞儀して、顔を上げて満面の笑み
3. バイバイ: 両羽を大きくぶんぶん振る
4. 大笑い: 笑いすぎて後ろに転げ、足をバタバタさせる
5. 大泣き: 目から噴水のように涙があふれ、羽で目をこする
6. びっくり: 全身で飛び上がり、目がまん丸になる
7. おやすみ: ふとんに倒れ込み、すやすや寝息を立てる
8. おねがい: 両羽を合わせて拝み、上目づかいでお願いする
9. 了解: ビシッと敬礼して、胸を張る
10. だいすき: 自分より大きい赤いハートをぎゅっと抱きしめる

2本目以降は、【カット割り】の10行を差し替えるだけです。【全体ルール】は6本とも同じものを使いました。

■出力結果 ↓

緑の背景の中で、ポチョが10個の動きを順番にやってくれます。生成待ちを含めて1本あたり10分ほど。6本で1時間くらいでした。待っている間は放置でOKです。

崩れたカットも出ます。「了解」で敬礼させたはずが頭をかいていたり、温泉のカットで湯船の背景が絵に焼き込まれてしまったり。ただ、これは捨てればいいだけの話です。60個作って24個選ぶので、6割生き残れば足ります。

そして「これ、6本でスタンプ候補が60個になるのか」と気づいたときは、けっこう笑いました。動画の生成は6回しかしていないのに、商品の材料は60個できるわけです。お得すぎませんか?

工程4以降は、ほとんど私の出番がありません

ここから先、動画をスタンプの形式に変換して、規格を検査して、選ぶためのページを作るところまでは、Claude Codeにお願いしました。ここは前号のELI5の記事と同じで、私は1行お願いするだけです。

実際に打った文を、そのまま載せておきますね。

動画ができた、このフォルダへってあるけどどこかわからん

"(動画を入れたフォルダのパス)"
ここに入れた、リネームも任せる。あと私は今から寝るから朝までに仕上げておいて。よろしく

これだけです。フォルダの場所も指示していませんし、ファイル名も付けていません。動画をフォルダに放り込んで、寝ました。

朝起きたら、AIは動画を10カットに分割して、緑の背景を抜いて、透明のPNGアニメーションに変換して、サイズと容量を規格に合わせて、全部の検査を通して、選ぶためのページまで作って報告してきていました。

image.png.webp

とはいえ、ここでガッツリつまずきました。ここからの章が、この記事で一番お伝えしたいところです。

⚠️ 動くスタンプで弾かれる、見えない5つの落とし穴

先に全体像を書いておきます。

#

つまずき

何が起きるか

どう気づいたか

1

トークに残るのは1コマ目

買った人の画面に、動きかけの中途半端な絵が残り続ける

ほこさんの図解を読んで

2

再生時間は1・2・3・4秒ぴったり

0.98秒で作ると全部弾かれる

まとさんの失敗談を読んで

3

保存の仕方で弾かれる

見た目は同じなのに、審査で落ちる

AIに検査させて

4

コマ数を使い切らないとカクつく

動きがパラパラ漫画になる

自分の目で見て

5

カットの端に隣の絵が混ざる

違う動きの1コマが紛れ込む

自分の目で見て

規格の出どころはLINE公式のアニメーションスタンプ制作ガイドラインです。読める形にはなっているのですが、読んだだけでは自分のファイルが合っているか分からないんですよね。

順番に書きます。

1つ目:トークに残るのは、動き終わった絵ではなく「1コマ目」です

これ、言われるまで一度も考えたことがありませんでした。

LINEでスタンプを送ると、動きが1回か2回再生されたあと、止まります。このとき画面に残るのは、最後のコマではなくて1コマ目なんです。LINEの仕様です。

つまり、動きの出だしの絵が、そのままトーク画面に残り続けます。「ありがとう」でお辞儀をするスタンプなら、お辞儀を終えた満面の笑みではなく、まだ立っているだけの絵が残るわけです。

作っている側は、再生中の姿しか見ていません。だから絶対に気づけない構造になっています。言われたときは「うわ、やられた」と声が出ました!

ほこさんが図解つきで説明されていて、対処もシンプルでした。最後のコマを複製して、1コマ目に入れておく。これだけです。

うちのAIには、この処理を60個ぜんぶに一括でやってもらいました。1コマ目に決めポーズが入るので、再生が終わったあとは決めポーズで止まっているように見えます。

これを知る前に作ったものと、あとで作り直したものを並べて見比べたのですが、差は歴然でした。買ってくれた人の画面に残り続ける絵ですから、ここを外していたらけっこうな痛手です、、、品質の差が出る場所を、作る側は一度も見ていなかったわけです。

2つ目:再生時間は「ぴったり」でないと通りません

公式の詳細ガイドラインには、こう書かれています。

最大再生時間は4秒です。単位は1、2、3、4秒のいずれかとなり、端数(1.5秒)単位は設定できません。

私は最初、これを「4秒以内」だと読み違えていました。

違います。ぴったりです!

まとさんが記事の中で、0.98秒で作ったら24個全部が弾かれた、1.000秒ちょうどに直したらエラーが全部消えた、と書かれていました。読んだ瞬間、自分のファイルを確認しに行きましたよ。心臓に悪いです、、、

ここで、もうひとつ落とし穴があります。時間を合わせるために再生スピードを変えてしまうと、動きそのものが変わるんです。0.8秒で終わる「びっくり」を2秒に引き伸ばすと、スローモーションのびっくりになります。動きの大きさが売りなのに、それを鈍らせていたら本末転倒です。

正しいのは、速度はそのままで、余った時間を最後のコマの静止で埋めること。ほこさんがそう書かれていて、私のAIもその方式に作り直しました。

3つ目:見た目が同じでも、保存の仕方で弾かれます

これには本当に手こずりました、、、

動くスタンプの正体は、APNGというアニメーションPNGです。この形式には「前のコマとの差分だけを保存する」という省エネの仕組みがあって、Pythonの定番の画像ライブラリで普通に保存すると、この省エネが自動でかかります。

そしてLINE側は、これを受け付けません。

まとさんは「Pillowで普通に保存したAPNGは必ず弾かれる」と書かれていました。ところが私の手元では、その方式で作ったものが最初の申請を通ってアップロードできていたんです。

一次情報が食い違っている状態です。放置するとあとで痛い目に遭うので、AIに自分のファイルを1個ずつ検査させました。

結果、私のファイルは全部が差分保存でした。まとさんの証言のほうが正しかったわけです。アップロードの時点では通っても、審査で落ちる可能性が残っている状態でした。

対策として、AIは保存の処理を自作しました。全部のコマを、差分ではなくフルサイズのまま書き込む方式です。あわせて、申請前の自動検査に「ちゃんと全面で保存されているか」という項目も足しました。

これ、目で見ても絶対に分かりません。同じように動いて、同じように見えます。AIに測らせるしかない種類の欠陥でした。

📢ここ、試行錯誤したポイントです:最初は保存時のオプション指定(disposalとblendの設定)で防ごうとしました。効きませんでした。ライブラリの中で最適化が走ってしまうので、書き出し処理そのものを自分で書かないと止まりません。同じところで詰まる方が出そうなので、後半で配る検査スクリプトにこの項目を入れてあります。

4つ目:コマ数を使い切らないと、カクついて見えます

これは自分の目で気づきました。できあがったスタンプを見て、AIにこう打ったのが残っています。

気のせいかな、動画と比べて動きが滑らかじゃない気がする。動きが遅いと言うか、、、フレームを間引いている???調査してみて

原因は、コマを間引きすぎていたことでした。元の動画は1秒あたり24コマあるのに、変換のときに5コマまで減らしていたんです。24分の5。そりゃパラパラ漫画になります。

規格の上限は20コマあるのに、私は10コマしか使っていませんでした。

そこでAIに、常に上限の20コマを使う方式へ作り直してもらいました。2秒のスタンプなら1秒あたり10コマ、1秒のスタンプなら1秒あたり20コマになります。滑らかさが単純に2倍です。

ただ、コマを増やすとファイルが重くなります。公式の上限は1個あたり1MB以下なのですが、私は安全側に振って300KBを自分の合格ラインにしました。ここを超えたら段階的に画質を落とす仕組みも、一緒に入れてもらっています。

見比べたときの印象が、想像以上に違いました。同じ動画から作っているのに、別の商品に見えます。地味に感動しましたっ!

5つ目:カットの端に、隣の動きが1コマだけ混ざります

最後のひとつも、完成品を眺めていて見つけました。打ったのは一言です。

他のカットが混ざっているものがあるよ

原因は境目の取り方でした。1本の動画を10カットに切るとき、AIは映像の切り替わりを自動で探します。この判定が完璧ではないので、カットの終わり際に次のカットの絵が数コマ残るんです。

しかも決めポーズを取り出す位置がカットの終わりぎりぎりだったので、その混ざった絵を掴んでいました。

対処は単純で、各カットの頭と尻を少し捨てるようにしました。頭を0.12秒、尻を0.15秒です。この余白を入れてから、全180個を作り直しました。

こうやって書くと順調に聞こえますが、実際は「作り直し」を何度もやっています。何度目かの再生成のときは、さすがに「まだあるの?」と思いました、、、ただ、作り直しの費用はゼロなんです。手元にある動画から変換し直すだけなので、動画生成の課金は一切発生しません。ここが、この作り方のいいところだと思っています。

5つとも、AIに測らせないと見つかりません

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ここまで書いてきて、共通点が見えてきました。

1コマ目の話も、秒数ぴったりの話も、保存形式の話も、目で見ても分からないものばかりです。人間の目でできるのは「絵として面白いか」「動きが気持ちいいか」の判定だけで、規格の話は最初から人間の担当ではないんですよね。

実は、これと同じことを7月にも経験していました。Instagramの料理動画を作っていたときの話です。

バズる動画に必要な要素を全部詰め込んだプロンプトを作って、指示書としては自分でも「これは合格だ」と思える出来になっていました。ところが実際に生成させてみたら、キャラが実写になる、女性を指定したのに男が出てくる、マスクを外さずに食べてマスクを貫通する。指示書は完璧なのに、出てきたものが壊れているんです。

そこで学んだのが、これでした。楽譜が正しいことと、演奏が正しいことは、別の話なんです。

だから工程を2つに分けました。プロンプトを検証する工程と、出てきたものを検品する工程です。あのときは動画を16コマの一覧シートにして目で見て、合格したものだけ音の大きさを揃える処理に通す形にしました。今回のスタンプで、規格の検査をAIに任せたのは、まったく同じ理屈です。

あなたの場合だと、こういう場面が当てはまると思います。プロンプトは詰めたのに、生成される画像の中に毎回1〜2枚だけ別人が混ざる。指示書は完璧なのに、AIが書いた文章の中の数字だけが毎回ずれている。テンプレートは正しいのに、出てきた資料のフォントがときどき変わっている。全部、楽譜ではなく演奏の側の問題です。

なので、うちでは物差しを2本に分けました。規格はAIに厳密に測らせる。絵の良し悪しは80点で通す。この分け方にしてから、選定が一気に進むようになりました。

100点を目指さないのには理由があります。前に製造業のことを勉強していたとき、「壊れないことは本当に価値か」という問いに出会いました。お客さんが2年で買い替える製品に、10年壊れない部品を使うのは、品質ではなくただの自己満足だという話です。

スタンプの絵も同じで、私が100点まで詰めたところで、受け取った人が笑うかどうかは変わりません。逆に規格のほうは、1つでも外れたら商品が世に出ないので、ここだけは100点で通します。

その「厳密に測る」ほうを、スクリプト1本にまとめてあります。サイズ、コマ数、再生秒数、ファイル容量、背景の透過、キャラの内側に空いた見えない穴、そして全面保存になっているか。この7項目を、フォルダごと投げると全部チェックしてくれます。

これは後半でそのままお渡ししますね。

🐈‍⬛ 2匹目の黒猫で分かった、「共感」の作り方

1匹目のポチョが申請まで行ったので、2匹目に取りかかりました。黒猫の「ノワール」です。

ここで、さっきの寄り道が効いてきます。売れている犬のスタンプを見て気づいた「実際の仕草を、会話の言葉に翻訳する」という設計を、猫でやってみようと思いました。

最初の60案は、方向を間違えていました

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ノワール用の動きを60個作ってもらって、並べて眺めていたときのことです。なんとなく違和感がありました。

そこで、売れている犬のスタンプの動画3本を渡して「分析、提案を頼む」とだけ打ちました。AIが数えた結果は、はっきりしていました。60個のうち、猫が実際にやる仕草は20個ほど。残りの40個は、パソコンを打つ、スマホを見る、敬礼する、乾杯する、といった人間の仕草だったんです。

クールな二足歩行のキャラクターとしては成立しています。でも、猫を飼っている人が「うちの子だ」と笑う瞬間は、そこには入っていません。

つまり、擬人化に寄りすぎていました。かわいいんですけど、刺さらないんです。

これ、足し算をやると必ず起きることだと思っています。前に顧客のインサイトについて勉強していたとき、栄養も、手軽さも、温かさも、全部を満たそうとして作られたパンが、結局どの層にも選ばれなかったという事例に出会いました。要素を掛け合わせるほど、商品は凡庸になっていくんです。60案を眺めながら、あのときの話が頭に浮かんできました。

「クールを装うが、猫の本能に負ける」という一行を決めました

方向を決め直すのに、私が書いたのは一行だけです。

クールを装うが、猫の本能に負ける

この一行を軸にすると、動きが勝手に決まっていきます。クールに「了解」と手を挙げた直後に、視界の端の箱に吸い込まれて目だけ出す。無表情でパソコン作業をしていたのに、キーボードの上に座りたくなって負ける。静かに睨みながら、机の上の物をスッと落とす。

ここがいいなと思ったのは、猫の本能は言葉が要らないことです。箱に入る、物を落とす、液体みたいに椅子から溶け落ちる。これらは、日本でも海外でも同じように伝わります。文字を入れないという設計と、きれいに噛み合いました。

60案のうち6割を、猫の実際の仕草に書き直しました。作業したのはAIで、私は方向の一行を出しただけです。一行で60個が変わるって、面白くないですか?

✅️書き直したあとの動き一覧(ジト目のまま本能に負けていくノワール) ↓

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※ネコっぽい動きを増やしてみた

ここで一度、迷子になりました

正直に書いておくと、ノワールでは動画を作る前に3回ほど止まっています。

キャラクターのポーズ集を3枚作ってしまったんです。そこで「シート3枚と動画6本、どれを参照画像として渡すのか分からない」「結局、画像生成はどうするの?」と、AIに聞き直しました。

答えは拍子抜けするほど単純で、渡すのは4面図1枚だけでした。ポーズ集は要りません。動画生成AIは1枚の参照画像から動きを作るので、ポチョでやったのと同じ形でよかったんです。3枚のポーズ集は、崩れたカットを作り直すときの貯金にまわしました。

後半では「渡す画像は1枚」と決め打ちで書いてあります。

15秒と20秒の両方を作って、見比べて選びました

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ノワールでは、生成の設定を変えて2回やってみました。15秒版と20秒版です。

1カット1.5秒だと、動きが大きいカットは尺が足りず、途中で終わってしまうものがありました。逆に短い動きは、余った時間をキャラがぼーっと立って待っている。

そこで20秒版では、指示を2つ足しました。1カットを2秒にすることと、「静止して待たない。カットの最後まで動き続ける」と明記することです。

これが効きました。20秒版は、静止しているカットがゼロになりました。「だめ」のカットで、体全体を使ってバツを作るという動きまで成立しています。

📢ここ、試行錯誤したポイントです:動画生成AIは、指定した秒数をきっちり守ってくれるとは限りません。15秒と指定しても、実際は各カットの長さがばらつきます。なので「20秒でお願いして、静止で待つな、と書く」のが、結果的にいちばん安定しました。尺を短く指定して守らせようとするより、長めに取って中身を詰めさせるほうがうまくいきます。

15秒版60個と20秒版60個ができたので、同じ動きが隣り合うように並べた確認ページを作ってもらいました。「おはよう」の15秒版と20秒版が横並びになっていて、どちらがいいかその場で選べます。

結果、24個のうち18個は20秒版、6個は15秒版を選びました。全部が新しいほうに軍配が上がるわけではないんですね。短いほうがキレのある動きになるものもありました。

✅️120個を同じ動きで隣り合わせにした確認ページ(左が15秒版・右が20秒版) ↓

画像
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このページ、作ってもらって正解でした。ファイルを1個ずつ開いて見比べる作業を想像していただくと、しんどさが伝わると思います。しかもAPNGは1周で止まるので、開き直さないともう一度見られません。

なので、各カードに再生ボタンと、段ごとにまとめて再生するボタンを付けてもらいました。押すとその行が一斉に動き出します。

こういう「読む報告」ではなく「見る報告」をHTMLで作るやり方は、AIに何かを判断させるときの定番になりつつあります。私も最近ずっとこの形でやっていて、そのことをポストしていました。AIカンパニーの見える化やオフィスの育て方の回でも、同じ考え方で報告を作っています。

2匹目は、1匹目より迷いましたが、その迷いのぶんだけ「共感の作り方」が手に入りました。ジト目のまま箱に吸い込まれる黒猫、けっこう気に入っています!

🤝 私とAIの分業は、こんな形に落ち着きました

3日間やってみて、役割がきれいに分かれました。

担当

やったこと

私

キャラを決める。方向を一行で決める。動画を貼る。24個を選ぶ。最後のボタンを押す

Claude Code

動きの案出し。変換。検査。確認ページ作り。申請ファイル作り

Codex

ブラウザを操作して、申請画面に情報を入力する

面白かったのは、ブラウザ操作のところです。

LINE Creators Marketの申請画面は入力項目が多くて、手で埋めると15分かかります。そこでAIに任せようとしたのですが、最初に試したClaudeは、この画面を操作できませんでした。安全上の制限で、この種のサイトには触れないようになっているんです。

なので、ブラウザ操作はCodex(モデルはGPT-5.6 Luna)に担当してもらいました。Chromeを一度閉じて、外から操作できる状態で開き直して、そこにつないで動かす方式です。

結果、2匹目のときは表示情報の入力からファイルのアップロードまで、Codexが最後まで走りきりました。1匹目のときはファイルのアップロードだけ私がやりましたが、これは拡張機能の設定を1つ変えれば自動化できると分かりました。

ただし、押させないボタンを最初に決めました

ここは書いておきたいところです。

Codexに渡した指示文の中に、「絶対に守ること」という項目を作りました。中身は5つです。

審査リクエストのボタンは押さず、その1つ手前で止める。ログイン画面が出たら何も入力せずに停止して報告する。振込先やお金まわりのページには一切触れない。操作するのは申請画面だけにする。各ステップごとにスクリーンショットを残す。

最後の1押しは、私がやります。ここを自動化したい気持ちもあったのですが、外に出ていく操作は自分の手でやるべきだと思っています。

実際、Codexは指示どおり、リクエストボタンが押せる状態の画面をスクリーンショットに残して止まっていました。あとは私が確認して押すだけです。ここまで来ると、待つしかありません!

この線引きの書き方も、そのまま雛形として後半でお渡ししますね。

✅ ここまでのまとめ

3日間でやったことを、数字で並べます。

項目

数

用意したキャラクターの絵

2枚(ポチョとノワールの4面図)

生成した動画

18本

できたスタンプ候補

180個

申請に使った数

48個(24個×2セット)

私が実際に操作していた時間

2キャラ合わせて2時間ほど

追加で払ったお金

動画生成の課金のみ(変換と検査と作り直しは全部ゼロ円)

作り直しは何度もやりましたが、費用はかかりません。ここが「動画を作る」のではなく「工程を組む」ことの効きどころだと感じています。

そして、この記事を書き終えたあとに審査の結果が届きました。黒猫のノワールは一発で承認、ペンギンのポチョは差し戻しです。その理由が思っていたのと違ったので、次の章に書きました。

この3日ぶんの時間と課金は、こうして記事にして渡すためのものです。あなたが同じところで溶かさずに済めば、それでもう回収できています。

🎉 審査の結果が出ました。1つ承認、1つ差し戻しです

黒猫のノワールは、一発で承認されました。もう販売されています。

🔗LINE STORE:クール黒猫ノワール 本能に負ける24連発

画像
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ペンギンのポチョのほうは、いったん差し戻しになりました。

落ちた理由は、動きでも規格でもありませんでした

正直、結果を開くまでは「秒数だろうか、保存形式だろうか」と身構えていました。この記事で書いてきた5つの落とし穴のどれかだと思っていたんです。

違いました。原因は21番目の1枚だけ。

パソコンを打っているカットで、ノートパソコンの天板に、りんごのマークが描かれていたんです。

21.png.webp
これはダメですね、、、

見落としていました、、、

言われてみれば当たり前です。他社のロゴを商品に載せて売ることはできません。動画生成AIが「ノートパソコン」を描くとき、学習したとおりに描いたわけで、AIに悪気はないですし、私が見ていなかっただけです。

差し替えて、再申請しました。

安心もしました

動きの質や、変換の作法で落ちたわけではなかったからです。

規格まわりは、この記事で書いたとおり全部AIに測らせていました。そこは通っていた。落ちたのは絵の中身であって、工程ではなかった。これは大きい違いです。

もし秒数や保存形式で落ちていたら、180個ぜんぶを作り直すことになります。今回は1枚を差し替えるだけで済みました。

ただ、ここに穴がありました

前のほうで書いた「物差しは2本」の話です。この分け方で選定が一気に進んだのは本当です。

でも、今回の件でひとつ足りないことに気づきました。

絵の中には、80点で通してはいけないものが混ざっています。他社のロゴ、実在する商品の形、キャラクターに似た何か。これは「良し悪し」ではなく「載せてよいかどうか」の話で、80点主義の外側にあります。

そして、ここを見る仕組みは、私の工場にありませんでした。

サイズもコマ数も秒数も透過も、全部スクリプトが見ています。でも「りんごのマークが描かれていないか」は見ていません。画像の中に何が写っているかを判定するのは、また別の種類の道具になります。

なので、物差しは3本になりました。

何を見るか

誰が見るか

基準

規格(サイズ・コマ数・秒数・容量・透過・穴・保存形式)

AI(スクリプト)

100点。1つでも外れたら止める

絵の良し悪し(動きが気持ちいいか・面白いか)

私

80点で通す

載せてよいものか(ロゴ・商標・実在の商品)

私

100点。1つでもあったら差し替える

3本目は、選ぶときに一緒に見るのが早いです。24個を選ぶページで、動きを見ながら「これ、何か写り込んでないかな」と1回だけ確認する。それだけで防げました。

配布するキットにも、この一行を足しておきました。私が引っかかったので、あなたは引っかからずに済みます。

いま販売しているもの

🔗テツメモのLINEスタンプ一覧

まだ2つだけです。ポチョは再審査の結果待ちで、売上もこれからです。

それでも、承認の通知が来たときはガッツポーズしましたっ!絵を1枚も描いていない人間の作ったものが、商品として並んだわけですから。

📚 あわせて読みたい過去の記事

今日の話に関係する記事を、いくつか置いておきます。

半年前に静止画のスタンプを45枚作った記録です。今回の「最初から透過」の話は、この記事の続きにあたります。

キャラクターの一貫性を保つ考え方は、画像生成の教科書を読み直したときの記事にまとめています。

独学のAI画像生成が「なんとなく」で終わっていた私が、10万文字の「ChatGPT画像生成の教科書」で全部見直した話

「動きを大きく、1カットに1つ」という考え方は、動画の連載で育ったものでした。

記事は書けるのに動画制作が苦手な方へ。大手が無料公開した「HyperFrames」に記事を投げるだけで、音声もアニメーションも付いた5分半の解説動画ができました!

「棚に並べる数で勝負する」という考え方は、インスタで9日に3万人増やした教材の回とも重なります。

【コピペで終わらせない】9日でインスタ+3万人・600万再生を生んだ「AIアニメの教科書」を、"自分だけの量産システム"に育てる方法

ブラウザ操作をAIに任せる話は、スマホから自宅のPCを動かした記事でも触れています。

🔐 ここからのコンテンツ

ここまで、静止画が最初から透過で出せるようになった話と、売れているのは動くほうだった話と、私が3日でスタンプ180個を作って5回つまずいた話を見てきました。

「うちの子でも、やってみたいかも」

「でも、動画のプロンプトってどう書けばいいの?」

「規格で弾かれるのが怖い」

ここなんですよね。私も3つ目で止まりました。アップロードして赤いバッジが並ぶまで、合っているのか間違っているのか分からない。あの時間、けっこう消耗します。

だから、その部分を全部AIに測らせる形にしました。後半では、私が実際に使ったものをそのままお渡しします。

イメージしやすいように、キットの中身を少しだけ先に出しますね。動画生成プロンプトの型は、キャラクターの名前と見た目を差し替えるだけで使える形にしてあります。

添付キャラクターシートの[キャラの種類]「[キャラ名]」の、LINEスタンプ用アニメーション動画。

【全体ルール】
・背景は全編、クロマキー用の明るい緑1色
・カメラは完全固定。キャラは常に画面中央、全身がフレーム内
・キャラの画面内での大きさは最初から最後まで完全に一定。拡大・縮小しない
・文字・テロップ・記号エフェクトは一切入れない
・各カットは最後まで動き続ける。静止して次のカットを待たない
(ほか5行)

【カット割り】1カット=2秒、全10カット(計20秒):
1. [管理用の名前]: [動きの説明]
(以下、10行)

【カット割り】の10行に入れる動きの案も、120個そのまま貼れる形で用意しました。

そして、できたファイルを申請前に検査するスクリプトです。フォルダごと投げると、こう返ってきます。

python check-line-stamp.py "申請用フォルダ"

[OK] 01.png 270x270 20コマ 2000ms 187KB 透過あり 穴なし 全面格納
[OK] 02.png 270x270 20コマ 2000ms 201KB 透過あり 穴なし 全面格納
...
[NG] 17.png 再生時間 1850ms(1/2/3/4秒ぴったりが必須)
合格 25 / 26

赤が1つでも出たら、その理由がそのまま日本語で書いてあります。AIにこの結果を見せれば、直してもらえます。

先にお伝えしておきますね。これ、毎回書いていますが、ご存じの方は読み飛ばしてください。

配布するキットは、あなたが望むカタチの完成形ではありません。私自身がこの3日で何度も作り直していますし、動き60案もあなたのキャラの性格には合わないかもしれません。それでいいと思っています。お渡ししたいのは完成品ではなく、私が3日ぶんつまずいた場所に立て札が立っている地図のほうです。

1セットは承認、1セットは差し戻し。通る道と落ちる道の両方を歩いたうえでお渡しできます。

キャラクターが1体もない方は、まず好きな動物やご自分のペットの写真から4面図を1枚作るところから始めてください。過去記事の画像生成の教科書の回に、キャラの一貫性を保つ考え方をまとめてあります。

まずは動画1本だけで大丈夫です。1本で候補が10個できます。

それではここから先で、動画プロンプトの型と動き120個、道具6本、選定ページの作り方、そしてブラウザ操作の指示文を、フォルダ1つにまとめてお渡しします。一緒に、あなたのキャラが動き出すところを見にいきましょう!

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